こんにちは。北陸の食パンです。
GW真っ只中ではありますが、楽しく過ごされてますでしょうか? わいは、今年後半に向けていろいろと充電期間にしたいと思います。わざわざ混んでる時期にでかけたところでメリットもクソもないですからね。コロナ前のわいはそんなこと言ってられなかったですけど。
で、今回は「アイモバリアルグルメツアー」第伍拾九弾の記事をお送りします。内容ですけれども、兵庫/長田エリアの「そばめし」を食べに現地に行ってきました。
それでは、早速本題に入りましょう。
アイモバにおける兵庫/長田エリアのそばめしの説明文は「長田区で愛されているB級グルメ。ご飯+焼きそばの組み合わせがたまりません!!体力が少し回復します。」と書いてありました。
神戸といえば・・・
などといったものがありますが、そんな中で神戸にもB級グルメがあるのをご存知ですか?
そう。今回取り上げるのは、神戸屈指のB級グルメであるそばめしです。そばめしというのは上述の通り、ご飯+焼きそばを組み合わせたごはんのことを指します。ちなみに神戸ではソース焼きそばのことをそば焼きともいうそうです。
もともと、そばめしは、一般の人間が食べるものではありませんでした。というのもこんなエピソードがあります。
ときは1955年、神戸の下町である長田区のお好み焼き店で、近隣の町工場(シューズ工場)で働く工員が、弁当の冷やご飯をそばと一緒に炒めてくれと頼んだことが始まりと言われています。当然、現代みたいな保温機能がついた弁当箱なんてないわけです。
そこには工員ゆえの知恵があり、昼食に持ってきた冷や飯を、店の鉄板で温め、焼きそばを注文し、混ぜて一緒に食べることにより、昼休みの時間短縮をしようという目的があったのです。
今だったら牛丼屋とかに駆け込んで牛丼とか急いで食えば済む話といえるのでしょうが、時代的にファストフードが浸透してなかった時代ですから、昼休みを有効に使うためにはそうせざるを得なかったのも頷けます。
一般にそばめしが提供され始めたのは、昭和末期の1985年でした。そして、平成に入り、大手食品会社が冷凍食品として売り出したことで、そばめしの存在が徐々に知られるようになってきたそうです。1995年には阪神淡路大震災で、神戸も大きな被害を受けましたが、震災後の復興のシンボルとしても「そばめし」が大活躍し、今では全国区で有名な神戸のB級グルメとなりました。
ちなみに、北海道深川市に深川そばめしというB級グルメも存在しますが、それとはまったく関連性はありません。
そういえば、このそばめしについてはツイートしてませんでしたね。ということで、もし、ツイートしてたら、おそらくこういうツイートをしていただろうという文章を即興で書いてみました。
「第●●回目は兵庫/長田エリアのそばめし。神戸の町工場で働く工員が弁当の冷やご飯をそばと一緒に炒めてくれと頼んだことが始まりとされ、裏メニュー扱いでしたが、昭和末期から一般でも食べられるようになり、その後全国的に有名になりました。」
たぶん、これでimas505iタグ・アイモバリアルグルメツアータグ、画像を添えれば140文字以内になるんじゃないですかね。きっと。(旧Twitter基準だと文章だけで117文字が限界ですので・・・。それにハッシュタグと画像のURLの文字数を加算して140文字って感じです)
いつも通りのお約束ですけれども、このブログにおけるリアルグルメツアーの紹介順は相変わらずランダムなので、そこのところはよろしくです。
(取材したのは2020年10月です)
今回は、一般にそばめしを提供するようになったお店と言われる「青森」というところにやってきました。この「青森」は青森県とは関係なくて、店主の苗字が「青森」さんであることから名付けられています。
創業は、1957年と半世紀以上にわたって営業してきました。先にも述べた工員向けのそばめしは創業当時からやってたそうです。
前述の通り、1985年に「そばめし」をメニューとして提供しております。そばめしを「そばめし」と称して一般に出したのがこの店が初めてです。けれども、そばめしと称していないものの、そばめしを出しているお店が存在してたらしく、実際にそばめしを出す時に先代の店主がそのお店に相談に行ったとか。
神戸というと華やかなイメージをお持ちの方が多いと思いますが、こういった下町情緒あふれる風景もまた一興です。
さすがは知っている人も多いということで、並んでましたね。さて、わいも神戸牛を食した後の昼食ハシゴですが、そばめしなら食えるやろってことで並びました。本来は早夕飯の予定だったが、行程がだいぶ早まったので、午後イチにたどり着けてよかった。
店内は人が多かったので、店内全景を写すことはできませんでしたが、店内には2つの大きな鉄板があります。そこで、そばめしを店主と店主のお母さんが作っています。奥側に見えるのが厨房です。厨房の全景は写せませんでしたが、下町の料理屋によくあるような感じです。
そばめしの他にもお好み焼きを提供しています。店の名前にもあるぐらいですからね。(一応、神戸も大阪や広島とはまた違ったお好み焼き文化があるそうですよ)
座席は鉄板を囲むようにカウンター席があるほか、テーブル席もありました。
店内の壁にはメニューが掲示されており、「●●焼」と書いてあるのが、お好み焼きです。
そばめしは、2種類あって、一番人気のすじそばめしと、チャンポンすじそばめしというのがあります。今回は前者を注文しました。
メニューの中には裏返っているものがありますが、これは他のサイトで調べたところ牡蠣が含まれるメニューらしく、冬場のみの限定メニューだそうです。今回は10月に訪れてるので、当然ながらシーズン外ということで裏返っていたわけなんですね。
というわけで、すじそばめしを頼みましたので、鉄板前のカウンター席で待つことにしましょう。
鉄板の上に何やら鍋がありますが・・・。その正体は後でわかります。
というわけで、店主さんが鉄板の上にそばめしの材料を用意しました。
焼きそば用の麺とご飯を用意します。鉄板の上に乗っけた後は少しだけ熱します。麺は、地元の製麺所で作ったものを使用しているそうです。
さて、ここからはそばめしができるまでの工程を店主さんの華麗なる手さばきとともにご覧ください。
ある程度麺をとご飯を熱したら、まずは麺を広げてヘラでざっくり麺を切っていきます。(左の写真)
その後、一味唐辛子サッと麺の上に振っていきます。(右の写真)
一味唐辛子を入れた後、麺の上に揚げ玉を少々入れます。
一味唐辛子と揚げ玉を入れた後は、隣の鍋から「ぼっかけ」を麺の上に投入します。(左の写真)
ぼっかけとは、牛スジとコンニャクを甘辛く煮込んだものをさします。ぼっかけを入れたところで鉄板からいい音がしてきます。
ぼっかけを入れた後、いよいよ麺とご飯を混ぜていきます。(右の写真)
麺とご飯を混ぜてる間に、ヘラで麺をさらに細かく切っていきます。2本のヘラですくい上げながら細かく切っていきます。(左の写真)
麺とご飯を混ぜて、麺をさらに細かく切っていくうちに広がったり、麺とご飯が飛び散っていきますので、ある程度広がったらまたまとめていきます。(右の写真)
さらに2本のヘラですくい上げながら、麺とご飯を混ぜて、ヘラで麺をさらに細かく切っていく動作を繰り返します。(左の写真)
1分ぐらい混ぜたところで少しおきます。(右の写真)
置いている間に、千切りにしたキャベツを上に乗っけていきます。
キャベツを入れた後、先ほどと同じように2本のヘラで混ぜ合わせながら細かく切っていきます。(左の写真)
ある程度混ざったところで、ウスターソースを上にかけます。
ソースをかけた後、2本のヘラで混ぜ合わせながらソースをそばめしになじませていきます。(右の写真)
ウスターソースをそばめしになじませていくうちに、麺もご飯もソース焼きそばのような色に染まっていきます。
ある程度混ざったところで、とんかつソースを上に少々かけていきます。その後、さらに混ぜてなじませます。
調理し始めてから3分半程度で完成です。なお、このときは他のお客さん1名も同じすじそばめしを頼んでいたので、半分ずつに分けられました。
こちらが出来上がったそばめしです。実際に食べるときは右下に写っている小さなヘラを使って皿に移して食べます。だいたい普通のご飯茶碗一杯ぐらいの量のイメージです。写真だけだと伝わりにくいですが、ソースのいい匂いが漂っています。
そばめしができるまでを先ほどまで写真で紹介しましたが、写真だけだと伝わりにくいと思いますので、動画も掲載しておきます。店主さんの手元をアップで写してますので、店主さんの華麗なヘラづかいと、徐々にソースの色に染まるそばめしの様を是非ともご覧ください。
あとはお好みで青のりとソースをかけて食べます。雰囲気的には焼きそばを食べるのと同じイメージですね。やきそばと違うのは、麺だけではなくご飯も加わっていることです。(当たり前のことを言うなw)
そばめし自体ほとんど食べたことはなかった(全くないとは言わないが、記憶に残ってないぐらいのレベル)のですが、実際に本場で食べてみるとすごく美味しかったです。2000年代に一躍ブームにまで上り詰めましたが、その理由が納得できる味でございました。
焼きそばとご飯を別個に食べるより、そばめしで食べた方が絶対いいなと感じてしまった次第です。ちょっとスパイシーではありますが、それがある意味個人的には病みつきになりました。
そんなこんなで先に神戸牛を食ったにも関わらず、美味しすぎてあっという間に食してしまいました。
今回は「アイモバリアルグルメツアー」第伍拾九弾の兵庫/長田エリアの「そばめし」のレポートをお伝えしました。
工員の知恵から生まれたそばめしが、めぐりめくって全国区に知られるB級グルメにまで成長するとは、当時の工員も想像していなかったことでしょう。
1990年代から徐々に有名になり始めて、2000年代にはブームにもなりましたが、その理由を実食をもって知ることができた次第です。
今度は他の店のもハシゴして食べ比べてみるのも面白そうですね。気が向いたらやります。
さて、次回のアイモバリアルグルメツアーは、また関東に逆戻りして宇都宮エリアのアイテムを取り上げてみたいと思います。
あまり過度な期待はなさらずにお待ちくださいね。