こんにちは。北陸の食パンです。
春先はJRや一部の私鉄でダイヤ改正が行われる季節でもありますね。消えた列車や新しく走る列車が話題になるのもだいたいこの時期です。
さて、今回は今年3月にデビューした西武鉄道の新しい特急電車である「Laview(ラビュー)」についての特集記事を組んでいきたいと思います。
目次
前説:新型特急Laviewの登場までの軌跡
今回登場した西武鉄道の新型特急「Laview(ラビュー)」は、現在池袋線で運行されている10000系「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」の後継車両としての位置づけとなっている。
少し前に西武鉄道開業100周年(池袋線基準)を迎え、次の100年に向けての新たなフラッグシップとして、今後の活躍が期待されている。
新型特急「Laview(ラビュー)」の製造計画は2017年6月のプレスリリースにおいて発表された。世界で活躍する建築家・妹島和世氏監修のもと、3つのデザインコンセプトをもとに、国内初となる先頭車前面ガラスや大きな窓など、外観・内観ともに「いままでに見たことのない新しい車両」を実現するというキャッチフレーズだ。
ちなみに3つのデザインコンセプトとは・・・
- 都市や自然の中でやわらかく風景に溶け込む特急
- みんながくつろげるリビングのような特急
- 新しい価値を創造し、ただの移動手段ではなく、目的地となる特急
である。
そして、2018年度鉄道設備投資計画において改めて新型特急投入の発表をし、2018年10月には実車が西武鉄道に入り、実車が入った翌日にプレスリリースにおいて車両形式と車両愛称が正式に発表された。
車両形式は、これまでの西武鉄道の慣例を打破した「001系」となり、車両愛称に関してもこれまでの慣例を打破した「Laview(ラビュー)」となった。
車両形式については、西武鉄道の次世代のフラッグシップトレインとして、「いままでに見たことのない新しい車両」であることと、「次の100年に向けた出発点である車両」であることを表現する意味合いがあるそう。それゆえ、100年を逆から表し「001」表記とし、「00」には「∞(無限)」の可能性の意味も込め「001系」となったそうである。
「Laview(ラビュー)」という愛称については・・・
- 「L」贅沢(Luxury)なリビング(Living)のような空間
- 「a」矢(arrow)のような速達性
- 「view」大きな窓から移りゆく眺望(view)
という3つのコンセプトを組み合わせたものであり、都市や自然の中でやわらかく風景に溶け込む特急として、多くのお客さまに特急電車での旅を楽しんでいただきたいという想いが込められているのだそうである。
いずれレッドアローという愛称がなくなってしまうのは寂しい限りだが、今年2019年10月に西武秩父線開業50周年を迎える節目というのもあり、新たな転換点という意味では、従来の慣例を打破する必要があるという思いがあったのかもしれない。
写真は営業運転開始初日に撮影した西武鉄道001系こと「Laview(ラビュー)」。2019年度末までに池袋線で運行している10000系「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」をすべて置き換える予定だ。
壱:新型特急Laviewの外観(エクステリア)について
それでは、ここからが本題です。
実車が登場した当初は、ミサイルだのソーセージだのいろいろ言われている「Laview(ラビュー)」ですが、実際の外観をみていきたいと思います。
車両外観について
前面を正面から撮影したものです。
前面ガラスには、国内初となる曲線半径が1500mm(国内初)の大きな三次元の曲面ガラスを採用し、やわらかな印象の先頭デザインとしているそうで。先頭のやわらかな曲面が全体の編成へと自然に連続するように緩いカーブのある車体断面としているようです。
車体の下のほうに景色が反射して見えるのが一興ですね。西武の従来車両では実現できなかった面白い風景ともいえるでしょう。これは、都市や自然の中でやわらかく風景に溶け込むデザインを実現するため、アルミ素材の車体に塗装仕様としているためです。
西武の特急電車では初の貫通式構造となっており、地下鉄(東京メトロ)や東急東横線・みなとみらい線にも乗り入れできるようにもなってます。
窓上の前照灯(ヘッドライト)はいくつかパターンがあるようで、単純な前照灯の役目だけではなく、写真のようなパターンの前照灯もできるようです。ただ、実際の運行中はこのパターンをみることはほぼほぼないでしょうが・・・。
ちなみに、連結器胴受上部にもLEDライトが点灯できる仕組みになっております。
また、ワイパーはフランス製のものだそうです。(体験乗車会の解説より)
先頭部の側面を撮影したものです。
この形状からミサイルだのソーセージだの言われる所以ともいえますが、実際に見てみると形状的にもそんなに悪くはありません。
こちらは、先頭車(1号車)の全体を撮影したものです。先頭部分がいかに丸いかこれでおわかりいただけるかと思います。
行先表示・ロゴなど
続いて行先表示やロゴをご覧にいれましょう。
前面の表示はフルカラーLEDとなりました。ドット数は縦32×横128になっています。今はやりのグラデーション表示に特急ちちぶ(むさし)が表示される仕組みになっています。
LED上にはカメラがついてますが、基本的な使い方としてはおそらく運行記録装置的なものだと思われます。ちなみに、一部の区間ではこの車載カメラを通じた走行中の前方映像を流すこともあります。
表示は日本語と英語が交互に表示されるようになっています。
側面表示もフルカラーLEDを採用し、前面表示と同じドット数になっています。
こちらも行先の部分はグラデーション表示に行先が表示されています。
側面表示も同様に日本語と英語が交互に表示されるようになっています。
Laviewのロゴは1号車と5号車にあります。
このLaviewのロゴもメタリックな感じになっており、シンプルではありますが、従来の塗装仕上げのロゴとは一線を画したデザインとなっています。
001系の形式表示を撮影したものです。
従来の西武鉄道の慣例を破り、第一編成はA編成、第二編成はB編成という表記になっております。
最終的に7編成になるようですので、現在いるA編成とB編成に加え、2019年度中にC編成~G編成まで登場することになります。
形式の読み方として・・・
「001-A1」
- 001・・・001系であることを示す
- A・・・編成を示す。第一編成がA、第二編成がBという感じで、アルファベット順で示している
- 1・・・号車番号を示す。1~8まである。
という感じです。ただ乗る分には覚える必要はありませんが、お子さんがいる読者様は、お子さんに教えるのもいいかもしれませんよ。
客室窓について
。客室窓は等間隔で縦1350mm×横1580mmにもなる大型窓ガラスを配置し、沿線の景色を大パノラマでお楽しみいただけるようになっています。(ただし、車両の一部窓はこのサイズより横幅が小さいものもあります)
お客さま一人ひとりがくつろげるリビングのような空間とするため、等間隔で連続していく窓配置としました。その大きさにもこだわり、心地よい居住空間を目指しているそうです。
パッと見、縦の窓サイズが10000系「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」の縦の窓サイズの2倍くらいはありそうです。
ちなみに、窓にはグラデーションドットが入っており、車内にいても意外と落ち着ける環境になっています。
こちらは車内から撮影したものですが、窓にグラデーションドットが入っているのがおわかりいただけるかと思います。
こちらは、客室窓がどれだけ大きいかというのをご理解いただくために1両まるごと撮影したものの例です。
5・8号車を除き、1A~1Dについては、横幅が通常の客室窓の半分のサイズになっております。もし、5・8号車以外で向かい合わせで席をとるのであれば、例えば2AB・3ABというような席の抑え方をお勧めします。(5・8号車以外で、例えば1AB・2ABで抑えてしまうと眺望に若干難があります。)
ただし、5・8号車で向かい合わせで席を席をとるのであれば、例えば1AB・2ABというような席の抑え方で差し支えありません。
弐:新型特急Laviewの客室・車内設備(インテリア)について
外観を見ると、ミサイルだのソーセージだのいろいろ言われている「Laview(ラビュー)」ですが、インテリアのほうはどうなってるか見ていきたいと思います。
客室・座席について
それでは、肝心の客室や座席がどうなってるかご覧頂きましょう。
客室ですが、大きな窓のある明るい白い壁のシンプルな室内に、あたたかな黄色配色を基調とした座席シートが並んでいます。シート・床面の絨毯・カーテンのテキスタイルは、統一感のあるデザインを心がけて実現したものだそうです。
床が絨毯になったのは、西武鉄道初の試みでもあります。仮に物を床に落としても破損の心配はありません。
10000系「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」に比べるとだいぶ明るい車内という印象を受けます。
座席のアップがこちらです。この「Laview(ラビュー)」の座席は、今までの特急にはない身体をやさしくつつみ込むソファーのようなデザインとしています。また、ご利用頂くお客さまそれぞれが自分の時間を持てる新しいパブリックスペースを目指しているそうです。
座席にはお客さまの背丈サイズに合わせて調節できる手動式可動枕を設置。そのほか、「電源コンセント(AC100V)」を設置するとともに、従来の大型「背面テーブル」と、向かい合わせに座席を転換しても使用できる「インアームテーブル」も設置しています。また、座席のリクライニングや転換も可能です。ただし、「インアームテーブル」が装備されている関係上、「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」のように真ん中のひじ掛けは上がりません。
手動式可動枕および「インアームテーブル」に関しては、「Laview(ラビュー)」が西武鉄道で初めて装備した設備になります。
この黄色いシートは、妹島和世氏の西武線を使ってた頃の黄色い電車をイメージしたものを体現しているそうです。
こちらがリクライニングした状態です。
実際に座ってみると、「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」よりも柔らかく、身体をやさしくつつみ込むソファーのようなデザインが体感できます。リクライニングも滑らかに動くようになっています。
こちらは参考までに1号車にある車いす対応席の座席になります。
車いす対応ということで、車いす固定ベルトがついています。また、座席形状が他の席と異なっています。
手動式可動枕のアップです。
JRですと、グリーン車でよく見られる設備(最近は普通車でも装備してるものあります)ですが、西武鉄道はオール普通車でこの設備がありますから、推せますね。(もちろん「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」にはありませんが・・・)
車内で寝たい人にも重宝する設備でもあります。
手動式可動枕を限界まで上げるとこんな感じになります。
座席を向かい合わせにしたときのイメージです。
こうしてみると、「みんながくつろげるリビングのような特急」とか「大きな窓から移りゆく眺望」というコンセプトがよくわかる図ともいえます。
カーテンについても、リビングにあるようなカーテンとなっています。
外からまじまじと見られるのは嫌な方でもこのカーテンさえあれば何ら問題はありません。
それでは、背面テーブルを見てみましょう。
背面テーブルについては、「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」とそんなにデザインには差異はありません。右上にドリンクがおけるくぼみがあります。
背面テーブルを畳むと、車内設備の案内が印刷されています。「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」では、デッキにシール表示しかないので、非常に便利な表示ともいえます。
新幹線の背面テーブルみたいに方向を書いていないのは、将来的に地下鉄乗り入れや、はたまた新宿線に入る場合を想定して書いていない可能性もありえますね。
この写真の左上にちょこっと写ってますが、テーブルの上には上着や帽子などがかけられるフックがついています。傘や紙袋を掛けるにも重宝しそうです。
背面テーブル下には、網ポケットとドリンクホルダーが備え付けられております。
10000系「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」にあった、パイプ状のフットレストはこの「Laview(ラビュー)」では廃止されました。代わりに座席下まで足が伸ばせるようになっています。
インアームテーブルを出してみました。右側にドリンクがおけるくぼみがあります。ただし、背面テーブルよりかはくぼみが浅いです。けれども、酒とつまみや茶と菓子をつまむにはこれでも十分かもしれません。
座席を向かい合わせにした場合は、このインアームテーブルを使うこととなりますが、大きいものは足下か荷棚を使う形になりそうです。また、弁当を食う場合はドリンクを置くスペースがなさそうにも思えます。
インアームテーブルを展開した状態の座席のイメージがこちらになります。
通常の座席状態で、背面テーブルとインアームテーブルを展開した状態を撮ってみました。両方の展開ができますが、先にインアームテーブルを展開してから、背面テーブルを展開しましょう。
普通なら両方展開するケースは稀でしょうが、ややもすればひじ掛けがわりにインアームテーブルを展開するっていうパターンも往々にしてありそうです。
ちなみに、車端部にも申し訳程度ではありますが、簡易テーブルが備え付けられております。
車内設備について
続いて、車内設備を見ていきたいと思います。
各座席下には「電源コンセント(AC100V)」を設置しています。インアームテーブルの下にコンセントが設置されており、スマホの充電やパソコンでの作業に重宝しそうです。
電源コンセント自体は、S-TRAINや拝島ライナーなどで運用されている40000系電車にもありますが、そちらはロングシートのひじ掛け下と窓側の座席の壁にしかありませんので、全座席にコンセントという面では、この「Laview(ラビュー)」が初となります。
ちなみに、車いす対応席については、座席左側に備え付けられております。
客室内車端部には西武鉄道初の23インチの大型車内ビジョンを設置し、停車駅のご案内や、ニュース・天気予報(予定)、一部の区間では車載カメラによる走行中の前方映像などをお楽しみいただけるそうです。(営業運転初乗車時は、飯能~横瀬間の一部で前方映像が流れてました)
車載カメラを活用した走行中の前方映像を映し出しているときのイメージがこちらです。進行方向の動きに対応しているため、進行方向は前方映像が、逆方向は後方映像が映し出されます。
その他、各車両には「SEIBU FREE Wi-Fi」を導入しています。
照明
続いて照明について簡単に解説します。
シンプルなボールト(曲面)天井からの間接照明により、やわらかな光あふれる照明デザインとしています。時間帯により光の色を変えられるそうで、いつでもリビングにいるようなくつろぎの空間を演出できるそうです。
こちらは営業運転開始時のとある列車の照明を撮影したものです。さきほどの暖色系の照明ではなく、白系の照明になっているのがおわかりいただけるかと思います。
実は、荷棚にも補助灯を付加しており、読書などにも適した照度を確保しているそうです。乗った時は荷棚まわりも注目してみてくださいね。
エントランス
続いては、「Laview(ラビュー)」に乗った時に初めて目にするエントランスをみていきたいと思います。
お客さまを最初にお迎えする各エントランスにも、あたたかみのある黄色配色を基調とし、ご乗車の際に落ち着きと安心感を与えるデザインとしているそうです。また、一部の壁には曲面デザインを採用し、壁面に寄り掛かれる余裕のある空間としています。
「Laview(ラビュー)」のエントランス(デッキ)は、「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」のデッキに比べると広くて、明るくて開放感がありますね。ラッシュ時の乗降も「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」に比べればスムーズに乗降できそうな気がします。
各乗降口上には防犯カメラとフルカラーLED表示器が設置されています。防犯カメラについては、客室入り口上部にも設置されています。
こちらは、営業運転開始後の各乗降口上のフルカラーLED表示器を撮影したものです。行先と次駅案内などが日本語と英語で交互に表示されます。
エントランス床材には、西武鉄道初の人造大理石を採用し、あたたかみと安心感のある空間に上品さも演出しています。
ただ、ここで物を落とすと破損しそうな気がしますので、タブレットやスマホをここに落とさないように気を付けたほうがいいでしょう。
各エントランス(デッキ)にはごみ箱が設置されています。ゴミ箱上には広告枠と車内設備案内のシールが貼られています。
サニタリースペース
特急電車の必需品でもあるサニタリースペース。
「Laview(ラビュー)」のトイレを配置する号車は、お客さまの動線を考慮し1号車・5号車となっています。各トイレには清潔で安心感のある黄色配色を基調とし、空間スペースも最大限確保できるよう配慮しています。
1号車には多目的トイレと男性用トイレと洗面所を配置。5号車には西武鉄道初となる女性専用トイレを配置し、同車両にはパウダールームと共用トイレと男性用トイレも配置しています。
では、特急電車の必需品でもあるサニタリースペースをみていきましょう。
【1号車】
まずは、1号車の多目的トイレです。オストメイト対応型(パウチ・しびん洗浄水栓付背もたれをつけた簡易タイプ)としており、すべてのお客様が使いやすいような広いスペースを確保しています。この広さであれば車いすの転回もさほど苦労しなさそうです。
また、ベビーベッドやベビーチェアを設置しており、乳幼児や小さなお子様連れの方でも安心して利用できる仕組みになっています。
子連れの方の強い味方であるベビーベッドやベビーチェアを展開した様子がこちらです。用途に合わせて使い分けることができる優れモノになっています。
ベビーベッドは40000系車両でも採用されていますが、ベビーチェアは西武鉄道初の設備となっています。
右の洋式便器の上についているのが、パウチ・しびん洗浄水栓付背もたれをつけたオストメイト対応の設備になります。
洋式便器の左側にある各種設備を撮影したものです。
上側に緊急時に使用するSOSボタン・ウォシュレット操作ボタン・便器洗浄センサー、下側に手洗い場があります。
下側の手洗い場の横にトイレットペーパー、サニタリーボックス、液体式の便座クリーナーが備え付けられております。
液体式便座クリーナーの右下にもSOSボタンがあります。足でも押せるようにここに設置したものと思われます。
多目的トイレ入り口右側に手洗い場が設置されており、コンセントも併設されています。ここの手洗い場には鏡がついています。
手洗い場の向かい側に姿見とチェンジングボード(着替え台)が設置されており、万が一着替えが必要な場合もここで済ませることができます。姿見の横に手すりと小物掛けがあります。
右側の写真がチェンジングボード(着替え台)を展開させた状態です。
1号車の男性用トイレです。小便器と簡素な手洗い場が設置されています。
男性用トイレの横に手洗い場が設置されています。
液体式石鹸・コンセント・鏡・ごみ入れ・ハンドドライヤーが設置されています。また、仕切り用のカーテンもあります。
ちなみに、この手洗い場の液体式石鹸の設置位置はちょっとミスしたのではないかと思います。営業運転開始後に乗った時、液体式石鹸の出口下に石鹸のべたべたしている跡が多数見受けられました。後述の5号車の手洗い場タイプにするべきだったと思います。はい。
【5号車】
5号車の共用洋式トイレです。面積的には10000系「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」の洋式トイレよりも小さいと思います。
トイレ周りは、緊急時に使用するSOSボタン・ウォシュレット操作ボタン・便器洗浄センサー、トイレットペーパー、サニタリーボックス、液体式の便座クリーナーが備え付けられております。
便器の向かい側に手洗い場があります。液体式石鹸(センサー式)・鏡・ハンドドライヤーが設置されています。
鏡にわいの姿が写ってしまってますが、いかんせん狭いのでやむなしです。しかし、トイレの真向かいに鏡があると何か落ち着かないって人もいると思います。機能や動線的には最適解なのですが・・・。
便器と手洗い場の間にはチェンジングボード(着替え台)も備え付けられております。
(注:西武鉄道の『新型特急車両「Laview」お披露目イベント』にて撮影)
5号車の女性専用洋式トイレです。西武鉄道初の女性専用トイレになります。設備的には前述に紹介した5号車の共用洋式トイレとさほど変わりはありません。
5号車の男性用トイレです。1号車のものと何ら変わりはありません。
(注:西武鉄道の『新型特急車両「Laview」お披露目イベント』にて撮影)
5号車のパウダールームです。1号車の手洗い場とつくりは似てますが、ここには拡大鏡と姿見が備え付けられております。
その他
その他「Laview(ラビュー)」の見どころをみていきましょう。
「Laview(ラビュー)」の運転台周りです。
西武鉄道の特急としては初のワンハンドルマスコンを採用しています。また、仕様に関しては40000系電車にほぼ準じた形になっています。
「Laview(ラビュー)」では、一応前面展望も拝むことができます。1号車の1Cもしくは8号車の12Bが前面展望できる席です。
ちなみに、西武の特急電車では初めて前面展望できるタイプとなりました。
客室とエントランスを仕切るドアがこちらです。開放感あふれるほぼ全面ガラス仕様にはなってますが、こちらにも客室窓同様グラデーションドットが入っています。
センサーで開くタイプになってますが、「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」に比べるとセンサーの位置が少々わかりにくいのが玉に瑕です。(センサーの位置についてはニューレッドアローのほうがもう少しわかりやすくなっている)
5号車にはAED(自動体外式除細動器)を標準搭載しており、万が一心停止(心室細動)で人が倒れた人を見かけたら、迷わずこの装置を使いましょう。
対象の身体に対する「急迫の危害」を回避するための「救命処置」であるAEDの利用により、救命対象を死亡や怪我、障害を与えた場合でも、悪意がなければ使用者は患者本人や遺族から責任を問わないのが通常でありますから。
参:新型特急Laviewの編成案内や運行について
ここでは、西武鉄道の新型特急「Laview(ラビュー)」の編成案内や運行について取り上げたいと思います。
新型特急「Laview(ラビュー)」と10000系「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」との比較
一応ここで、新型特急「Laview(ラビュー)」(写真左)と10000系「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」(写真右)を比較してみましょう。
【新型特急「Laview(ラビュー)」と10000系「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」の比較】
1号車 | 2号車 | 3号車 | 4号車 | 5号車 | 6号車 | 7号車 | 8号車 | |
Laview(ラビュー)座席数(全422席) | 26 | 60 | 60 | 60 | 48 | 60 | 60 | 48 |
Laview(ラビュー)車内設備 | 車いす席・多目的トイレ・男性用トイレ・手洗い場 | 男女共用トイレ・女性専用トイレ・男性用トイレ・パウダールーム | ||||||
NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)座席数(全406席) | 38 | 64 | 64 | 64 | 64 | 64 | 48 | |
NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)車内設備 | 車いす席・洋式トイレ・洗面所・自動販売機 | 和式トイレ・洗面所・自動販売機 |
※ごみ箱はいずれの列車も各デッキに設置されているためここでは省略。
といった感じです。
「Laview(ラビュー)」は、サニタリースペースを広くした分、「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」よりも1両多くして座席数を確保したともいえるでしょう。
比較のために表にしてみましたが、仕様面でも差異が出ているのがわかります。ちなみに、前項では説明してませんでしたが、「Laview(ラビュー)」には「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」のように車内に自動販売機の設置はありません。ですので、飲み物は事前購入必須になります。
ただし、昨年特急電車のアテンダントを募集していたらしいので、何らかのサービスが新たにできる可能性もあります。(ただし、ただのご案内専従のアテンダントの可能性もあり得ます)
新型特急「Laview(ラビュー)」の運転時刻・料金について
新型特急「Laview(ラビュー)」の運転時刻・料金は以下のリンクからご覧ください。
新型特急「Laview(ラビュー)」運転時刻はこちら(プレスリリース後半部参照)
なお、2019年3月16日現在のものであり、新型特急「Laview(ラビュー)」増備に合わせて今後変更になることがあります。また、輸送障害発生時は変更になることがあります。
料金については、「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」と変わらない料金で新型特急「Laview(ラビュー)」にご乗車いただけます。
料金は以下のリンクからご覧ください。
特急券の購入方法は以下のリンクからご覧ください。
参考までに簡単に説明すると・・・
- 駅で購入(乗車日の1ヶ月前のAM7:00より発売。前売購入は窓口のみ。当日分は特急券券売機でも購入可能)
- インターネット予約サービスを使用して駅で引換(普通の券売機でも引き換えできます)
- チケットレスサービス「Smooz」の利用
- 旅行代理店(JTB)での購入(別途取扱手数料がかかり、場合によっては倍額以上になります。)
四:新型特急Laviewに乗った感想について
わいは、3/2の体験乗車会に当選したので、そのときに初乗りし、営業運転開始後3/17にも乗車しました。
まず、最初に感じたのは「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」よりも明るくて開放的な感じの車内に好感を覚えました。そして、座席もニューレッドアローに比べて座り心地がいいように感じました。
あとは、走行音がニューレッドアローに比べて格段に静かで実に快適なものでした。乗り心地もニューレッドアローに比べてかなり良く感じた次第です。車窓の眺めも今までに体感したことのないくらいすばらしいものでしたね。
新型特急「Laview(ラビュー)」が掲げる3つのコンセプトがすべて凝縮されていることを乗ってみてようやく体感しました。個人的に「NEW REDALLOW(ニューレッドアロー)」の後継車両として文句の付けどころがない出来だと思います。
ただ、ラビューは、短距離乗車だとちょっと物足りない感じを受けますね。あまりに快適すぎるので・・・。それだけ、今回西武が気合を入れた証拠ともいえますが・・・。
これから2019年度末にかけて西武池袋線を走るニューレッドアローをラビューが置き替えていきますが、西武池袋線で特急を使う際は両方とも使っていきたいと思います。
ということで、今回は西武鉄道の新型特急「Laview(ラビュー)」につきまして紹介させていただきました。「Laview(ラビュー)」に乗る際は、ぜひこのページをチェックしていただきまして、秩父までの列車旅を快適に過ごしていただければこれ幸いです。