こんにちは。北陸の食パンです。
今年のGWは最低限の用事以外は引きこもることに決めました。一部の人は知ってるけど、今年から色々と変化を遂げるために今は我慢をしようと思います。ちょくちょくブログ記事も更新できればいいなとは思ってますが・・・。
今回は、先日発売されたA列車で行こう9の集大成である「A列車で行こう9version5.0 FINAL EDITION」のあとに発売された車両キット関連について取り上げてみたいと思う。
ここで言う車両キットとは
- 昨年9月に発売された「A列車で行こう9version5.0車両キット」(「A列車で行こう9 Version5.0 コンプリートパックDX」にも収録)
- 先日発売された「A列車で行こう9version5.0車両キット2nd」
のことである。
では、本編へ入ることにする。
目次
前説:2つの車両キットについて
まず、最初の車両キットは「A列車で行こう9version5.0車両キット」(「A列車で行こう9 Version5.0 コンプリートパックDX」も併売)で、2021年9月17日に発売された。
新たにJR、私鉄各線の車両、全17車両が新たに追加され、総収録車両数はついに300車両に到達することとなった。内容としては、「A列車で行こうExp.+コンプリート」(PlayStation®4)で収録されていた9車両に加えて、完全新規の8両が追加されている。
続いて、車両キットの第二弾である「A列車で行こう9 Version5.0 車両キット 2nd」が2022年4月22日に発売された。
内容は、全国のJRから選ばれた25車両で、A列車で行こうポータルサイト「A列車jp(www.atrain.jp)」に寄せられた要望に応えた内容となっている。
「A列車で行こう9 Version5.0 車両キット 2nd」までの総収録車両数は325車両へ拡充へと拡充された。
壱:車両キットで追加された車両の紹介
というわけで、「A列車で行こう9version5.0車両キット」(青文字)および「A列車で行こう9 Version5.0 車両キット 2nd」(赤文字)で追加された車両を紹介していきたい。
ただし、1つ1つ紹介するときりがないので、ある程度ざっくばらんに紹介させていただきたいと思う。
JR北海道
JR北海道で収録されたのは、「A列車で行こう9version5.0車両キット」で3種類、「A列車で行こう9 Version5.0 車両キット 2nd」で4種類収録されている。
現在のJR北海道の主力特急車両であるキハ261形である。
左から
- キハ261系5000代 はまなす
- キハ261系5000番代 ラベンダー
- キハ261系1000番台「スーパーとかち」「スーパー北斗」
- キハ261系1000番台「北斗」「とかち」
である。
「A列車で行こう9version5.0車両キット」で導入された5000番台は、従来JR北海道が有していたリゾート車両の代替として2020年に登場した。「多目的特急用車両」と位置づけられており、観光列車やイベント列車、修学旅行団体臨時列車以外に、定期列車の代替輸送や繁忙期の臨時列車などとしての運行を想定している。
「A列車で行こう9 Version5.0 車両キット 2nd」で導入された1000番台は、「とかち」や「北斗」で活躍していたキハ183形の後継車両として製造されたグループで、現在も残るキハ183形の置き換えのために製造され続けているJR北海道の主力特急型気動車だ。
A列車で行こう9では登場時の塗装とリニューアル塗装の2種類が収録されている。
そして、キハ261形以外の車両もいくらか収録されている。
左から
- H100形
- キハ183系「サロベツ」
- 733系1000番台「はこだてライナー」
である。
H100形はキハ40形気動車の置換えを目的に導入され、JR北海道では初めて発電用エンジンで主電動機を駆動するディーゼル・エレクトリック方式(電気式気動車)が採用された最新鋭の気動車である。北海道各地に投入されており、引き続きキハ40形の置き換えを続けるであろう。
そして、キハ183形も新しいパターンが追加された。先頭車が「スラント形」のタイプと貫通型のタイプの2つが用意されている。(両先頭車をスラント形および貫通型にする場合はカスタム編成を組む必要がある)
また、731系の実質的後継車である733系も収録。函館~新函館北斗間のアクセス列車「はこだてライナー」仕様となっている。
JR東日本・東海
JR東日本で収録されたのは、「A列車で行こう9version5.0車両キット」で4種類、「A列車で行こう9 Version5.0 車両キット 2nd」で9種類収録されている。
JR東海は「A列車で行こう9 Version5.0 車両キット 2nd」で1種類のみ収録されている。
左から
- E353系
- E261系サフィール踊り子
- E257系2000番台踊り子
である。
E353系は、中央線特急「あずさ」・「かいじ」で活躍していたE257系とE351系(スーパーあずさ)の後継車両として登場した。基本編成9両編成と増結編成3両編成の2種類あり、うち後者は富士急行線に乗り入れる特急「富士回遊」としても活躍している。この車両を導入したあと、中央線特急は全車座席指定制が導入された。
E261系サフィール踊り子は、E251系で運転されていた「スーパービュー踊り子」の後継車両で、全車グリーン車となっている観光に特化した特急列車である。サフィールは「サファイヤ」のフランス語表記であり、宝石のサファイヤのような青く輝く美しい伊豆の海と空をイメージさせ。上質かつ高級で優雅な旅を楽しんでもらいたいという願いから名付けられた。
E257系2000番台踊り子は、中央線特急として活躍していたE257系を改造した上で、東海道線を代表する踊り子に転用したものである。この車両の投入により、長らく踊り子の顔であった185系電車を完全に置き換えた。踊り子以外でも、通勤特急的性格を持つ特急湘南としても活躍している。
左から
- E233系6000番台-横浜線
- E233系5000番台-京葉線
- E233系7000番台-埼京線
- E233系8000番台-南武線
である。
今までのE233系は、中央線・京浜東北線・上野東京ラインおよび湘南新宿ライン(関連する東海道線・高崎線・宇都宮線含む)の3種類のみであったが、「A列車で行こう9 Version5.0 車両キット 2nd」で新たに4種類が追加された。
今回収録されたE233系は、いずれもかつて205系電車が活躍していた路線である。なお、今までのE233系と違って、色だけではなく、路線の特徴を生かしたモデリングがされている。
左から
- E235系1000番台
- E501系-常磐線
- E231系500番台-総武線
である。
E235系1000番台は、横須賀線・総武快速線で活躍しているE217系の後継車両として導入され、現在もE217系を置き換えるべく車両数を増やしている。今後、東海道線などでも導入予定がある。
E501系は、209系をベースにした日本初の交直流型通勤車両で、常磐線で活躍していた403・415系電車および103系電車を置き換える目的で登場した。10両編成と5両編成があり、常磐線の混雑にも対応できるような設計がなされたが、諸般の事情により合計60両の製造で止まってしまった。
登場当初は、常磐線の上野~土浦間で限定運用されていたが、2007年に常磐線のグリーン車導入に伴い、トイレ設置工事などをした上で、常磐線の土浦~いわき間を中心に運用されることとなった。(水戸線やいわき以北でも走っていた時代はあったが、現在は撤退している)
E231系500番台-総武線は、もともと山手線で活躍していたもので、山手線のE235系導入に伴い、中央・総武緩行線に転用されることになった。なお、中央・総武緩行線で従前活躍していた209系500番台とE231系については武蔵野線や川越・八高線に転用された。
左から
- GV-E400系 (新潟色)
- E131系
- GV-E400系 (秋田色)
- 313系8000番台「セントラルライナー」(JR東海)
- である。
GV-E400系は、キハ40形気動車の置き換えとして登場したディーゼル・エレクトリック方式の電気式気動車である。比較的キハ40形が多く残存していた新潟地区および秋田地区に集中的に投入された。
投入地区により車体色が異なり、新潟地区向けでは黄色とトキピンク色がドットでライン状に配され、秋田地区向けでは日本海の水平線をイメージした青と白のグラデーションのラインが入れられている。
E131系は、房総地区の電化路線の末端区間におけるワンマン運転対応車両として2020年に投入された。車両デザインは、優雅で生命感のある房総の海をイメージした明るい青色と内陸を彩る菜の花の色をイメージした黄色の帯を配し、前面は房総の海の波飛沫をイメージした水玉模様としている。
また、房総地区以外にも投入されており、相模線、宇都宮線の宇都宮(一部小山)~黒磯間および日光線でも走っている。
313系8000番台「セントラルライナー」は、かつて中央西線で走っていた有料座席指定制快速の「セントラルライナー」用として登場し、1999~2013年までその専用車両として使用していた。(朝夕は間合い運用で普通・快速で運行された)
2013年ダイヤ改正で、「セントラルライナー」廃止となったあとは、中央西線の普通・快速で活躍していたが、2022年春に315系電車投入に伴い、活躍先を名古屋地区から静岡地区へと移している。静岡地区ではある意味ホットな車両だ。
JR西日本
JR西日本で収録されたのは、「A列車で行こう9 Version5.0 車両キット 2nd」で6種類収録されている。
通勤・近郊型電車のみ追加となった。
左から
- 321系
- 225系100番台
- 225系5100番台
である。
今回、アーバンネットワーク(今では死語か?)で活躍する最新鋭の電車がついに収録された。
321系は、東海道本線・山陽本線(JR京都線・JR神戸線)の普通列車で活躍していた201・205系電車の置き換えおよび、JR福知山線脱線事故で廃車となった207系の補充のために製造された。JR京都線・JR神戸線のほか、JR宝塚線(福知山線)・JR東西線・片町線(学研都市線)・おおさか東線・大和路線(関西本線)で活躍している。
225系100番台は、現在の東海道本線・山陽本線を走る新快速の主力である223系電車の後継車両として登場。先頭形状は前227系や521系3次車に準じたデザインとなっており、先に投入された0番台とは顔つきが少々異なっている。223系とともに新快速を中心として、快速・普通列車としても活躍している。
225系5100番台は、阪和線の103系・205系の置き換え用として登場。顔は100番台に準じており、先に投入された5000番台とは顔つきが少々異なっている。阪和線の快速・普通電車を中心に、大阪環状線~阪和線~関西空港線を結ぶ関空快速や大阪環状線~阪和線を結ぶ紀州路快速のほか、紀勢本線の和歌山~周参見間で運行されている。
なお、一部編成は阪和線の支線である羽衣線のワンマン運転に対応しており、羽衣線でもこの電車が運行されている。
また、南海トラフ巨大地震による津波被害が想定されている紀勢本線を走行することから、津波避難用はしごや非常灯などが装備されている。
左から
- 227系1000番台-和歌山線
- 227系-呉線・可部線等
- 521系
である。
いわゆる227系顔のグループも今回収録された。
227系1000番台は、和歌山線・桜井線(万葉まほろば線)と紀勢線(きのくに線)の一部で運用している105系・117系の置換を目的として導入された。カラーリングは、近畿エリアの車両デザインを継承し、奈良と和歌山エリアに共通する文化・歴史・自然の奥深さを表現した緑色が配されている。
車内はロングシートとなっており、車内収受形ワンマン運転に対応している。
227系は、広島都市圏(広島シティネットワーク)で活躍している113系・115系置き換え用に導入され、2015年から運行を開始した。カラーリングは広島の特色を全面に出したものとなっており、シンボルカラーとして広島県木である「もみじ」や広島東洋カープ、厳島神社大鳥居にちなみ、親しみやすさを感じさせる赤を採用した。
2両編成と3両編成があり、この2タイプの編成を併合・分割することで最大8両まで編成を自在に組むことができ、需要に対して柔軟に対応できるようになっている。
また、新型車両が次世代の広島近郊の公共輸送を支える翼的な役割を担うこと、前面に取り付けられている転落防止幌が翼を広げたように見えることから、「未来へ羽ばたく赤い翼」を意味する「Red Wing(レッド ウィング、赤い翼)」という愛称が名付けられた。
521系は、2006年の北陸本線の長浜~敦賀間と湖西線の永原~近江塩津間の直流化および老朽化した普通列車用車両の更新を目的に投入された。その後、2009年以降に北陸本線で活躍していた413系・419系・475系・457系・415系を置き換えるため、追加投入された。
今回収録されたのは、2013年以降に投入されたタイプであり、顔つきが227系に準じたタイプとなっている。(というよりかは、この521系から波及したわけであるが・・・)
現在は、北陸本線の米原~金沢間と湖西線の近江今津~近江塩津間で活躍している。(かつては小浜線や北陸新幹線開業前は金沢~糸魚川間でも運行されてた。うち後者は、IRいしかわ鉄道とあいの風とやま鉄道に譲渡されたものが活躍している。)
JR四国
JR西日本で収録されたのは、「A列車で行こう9 Version5.0 車両キット 2nd」で2種類収録されている。
特急列車のみ追加となった。
左から
- 2700系
- 8600系
である。
2700系は、老朽化した2000系気動車の置き換えを目的として製造された車両で、2000系同様の制御付き自然振子装置を採用して2600系をベースに再設計・製造されている。
現在は、高徳線の特急「うずしお」、土讃線を走る特急「南風」(岡山発着)・「しまんと」(高松発着)・「あしずり」(高知以西を走る)で運行されている。
8600系は、2000系気動車の老朽化に伴い、本系列の導入前に1往復だけ残っていた岡山~宇和島間の直通運用を系統分離することにより、予讃線電化区間における置換え用として登場した特急形電車である。キャッチコピーは「SETOUCHI STREAM EXPRESS」である。
現在は、特急「しおかぜ」、「いしづち」と「モーニングEXP松山」で運行されている。
JR九州
JR九州で収録されたのは、「A列車で行こう9version5.0車両キット」で1種類、「A列車で行こう9 Version5.0 車両キット 2nd」で3種類収録されている。
左から
- YC1系
- 787系36ぷらす3
- 783系「かもめ」
- 815系
である。
YC1系は、JR九州初のハイブリッド車両で、ディーゼル・エレクトリック方式の採用と蓄電池の併用により省エネと効率化の両立を目指した車両である。
この「YC」という形式名は開発コンセプトである「やさしくて力持ち(Yasashikute Chikaramochi)」の頭文字をとったものである。
現在は、かつてキハ66・67系が活躍していた佐世保線(早岐~佐世保間)・大村線・長崎本線(諫早~長崎間:市布経由と長与経由)で活躍している。
787系36ぷらす3は、JR九州のD&S(デザイン&ストーリー)列車第12弾として登場した列車で、観光に特化した列車である。コンセプトは「九州のすべてが、ぎゅ―っと詰まった“走る九州”といえる列車」である。
「36ぷらす3」の「36」は、九州が世界で36番目に大きい島ということを示すとともに、5日間の行程で沿線の35のエピソードを紹介することで、利用者自身で「36番目のエピソード」を語ってほしいとの願いを込めた。
そして、「3」は乗客・地域住民・JR九州を表すと共に、「驚き、感動、幸せ」の意味を込め、36+3=39で「感謝=サンキュー(39)の輪」を広げたいとしている。
783系「かもめ」は、JR九州初の特急型電車であり、九州島内特急列車の増発および競争力強化を目的に設計・開発された。特に九州では、高速道路網の急速な整備が進行し、自家用車や高速バスに水をあけられた状態になっていたことから、それを打破するべく登場した。
登場から幾度にも渡りリニューアルが行われており、また九州新幹線の開業や後継の特急型電車投入に伴い、時代が進むごとに活躍の場を転々としているのが特徴となっている。それでも、現在のJR九州の特急網の礎を築いたのは間違いない事実である。
現在では博多発着の特急(きらめき・かいおう・かもめ・みどり・ハウステンボス)を中心に運行されている。
815系は熊本地区と大分地区の普通列車として活躍している電車で、朝夕のラッシュ時間帯と日中との間で乗客の需要変動が大きいエリアでの運用に対応できる車両として開発された。車内はオールロングシートとなっている。
ワンマン運転に対応している他、JR九州以降に製造された
- 811系
- 813系
- 817系
- BEC819系
- 821系
との併結が可能となっている。
私鉄・第3セクター関係
「A列車で行こう9version5.0車両キット」で9種類収録されている。すべて「A列車で行こうExp.+コンプリート」(PlayStation®4)で収録されていた車両であり、A列車で行こう9では、逆輸入という形でラインナップに追加された。
以下、紹介となるが適当に並べて紹介することとする。
左から
- 2000系丸ノ内線(東京メトロ)
- 新型5000系京王ライナー(京王電鉄)
- 122形1000番台 雪月花(えちごトキめき鉄道)
である。
2000系丸ノ内線は、丸ノ内線の新型車両で、既存の02系の後継車両として登場した。車体は路線カラーの赤色をベースにしているが、環境負荷低減のため車体全体に同色のカラーフィルムを貼り付ける「フルラッピング車両」とした(先頭部を除く)。フリースペースには小物用テーブル、小物掛け、地下鉄車両としては初の電源コンセントを設置している。
新型5000系京王ライナーは、利用客の着席ニーズに対応するため、京王電鉄初の座席指定列車「京王ライナー」での運用を目的に開発・導入された。座席指定列車として使用される際はクロスシート、それ以外のときはロングシートとなるよう転換できるデュアルシート(マルチシート)を備えている。
122形1000番台 雪月花は、えちごトキめき鉄道の観光列車で、北陸新幹線で上越地方を訪れる人をターゲットにしている。すべてえちごトキめき鉄道主催の旅行商品として設定され、乗車の際は電話による事前予約が必要となっている。また、原則食事付きプランのみとなっている。
左から
- 500系リバティ(東武鉄道)
- 001系Laview(西武鉄道)
- 70000形ロマンスカー・GSE(小田急電鉄)
である。
関東私鉄の新しい特急電車を集めてみた。
500系リバティは、日光線・鬼怒川線・伊勢崎線・野田線および野岩鉄道会津鬼怒川線・会津鉄道会津線への直通特急列車用車両として登場した東武鉄道の特急列車である。3両編成を基本としており、併結・分割機能を活かし、6両編成時は2方向運転する特急列車として、従前の東武特急の概念を打ち破った柔軟性を兼ね備えている。
001系Laviewは、従前の特急列車である10000系ニューレッドアローの後継車両として投入された。「いままでに見たことのない新しい車両」をコンセプトに掲げ、球面形状の前面デザインと、側面の客室窓が大きいのが特徴となっている。デザインに様々な専門家が関わっており、歴代の西武特急で一番こだわりがあるといえよう。
現在は、西武池袋線の特急「ちちぶ」・「むさし」で運行されている。地下鉄線直通にも対応できるよう貫通式になっているが、今の所入線実績はない。
70000形ロマンスカー・GSEは、小田急ロマンスカーで最新のロマンスカーであり、小田急ロマンスカーで大人気のVSEの補完および一番古いロマンスカーであるLSEの後継車両として登場した。
観光を意識し、展望席などの歴代小田急ロマンスカーが持っているものを取り入れた「非日常性」と、全席へのコンセントの設置やVSE車より増加した定員など、「モーニングウェイ」・「ホームウェイ」などの通勤向け特急に使用可能な「日常性」を合わせ持つ車両となっている。
左から
- 700系ひえい(叡山電鉄)
- 80000系ひのとり(近畿日本鉄道)
- 3000形水都(西日本鉄道)
である。
700系ひえいは、叡山電鉄700系を改造した観光列車で、比叡山、鞍馬山のもつ神秘的なイメージが楕円をモチーフした意匠で内外装に再現されている。観光列車ではあるが、オールロングシートとなっており、かつ普通運賃のみで乗車できる。
80000系ひのとりは、近鉄特急の最新鋭車両であり、従前の名阪特急のアーバンライナーの後継車両として登場した。先進的でスピード感ある車体フォルム、深い艶感のあるメタリックレッドといった外観デザインに加え、ゆったりとした空間や上質なサービスを提供する気品ある車両のイメージを、翼を大きく広げて飛翔する「ひのとり」に重ね合わせて命名された。
「くつろぎのアップグレード」をコンセプトとし、シートを最大までリクライニングさせた範囲まで覆う「バックシェル」を全席に採用することで、リクライニングに起因するストレスを解消している。
3000形水都は、西日本鉄道の観光列車で先代の8000形水都を置き換えるために、3000形を改造して登場した。車両デザインは、「柳川の伝統と四季の彩り」をテーマにさげもんや白秋祭など古くから続く伝統行事や、柳川に咲く花を車両デザインにしてにしている。また、城下町柳川に息づく武家文化を象徴する「漆黒」を全車両に使用している。
弐:モデリングの変遷
ここでは、「A列車で行こう9version5.0車両キット」ならびに「A列車で行こう9version5.0車両キット 2nd」とそれより前に収録されている車両の同形式(一部はデザインや用途的に似たような異形式)を比較してみることにしよう。
A列車で行こう9も発売から12年ほど経つため、車両のモデリングも前より進化しているということもあり、その進化を比較してみるかということでこのコーナーを設置した。
JR北海道キハ183系
まずは、JR北海道キハ183系から。
キハ183系0番台(北海道塗装)(左)とキハ183系サロベツ(右)を比較してみる。
前面のモデリング形状も初期に登場したキハ183系0番台(北海道塗装)よりもキハ183系サロベツのほうが実車に近くシャープな印象になっている。ただし、実車は密着自動連結器であるが、なぜかキハ183系サロベツのほうは電連付きの密着連結器になっているのが謎である。
こうしてみると初期に登場したキハ183系もリモデリングするといいんじゃないかと思ったりした。
続いて側面を比較してみる。ここでは、共通であるキハ183系0番台の先頭車を比較することにした。
キハ183系サロベツ(上)とキハ183系0番台(北海道塗装)(下)である。
側面のモデリングにしてみても、キハ183系サロベツのほうが実車により近いモデリングになっている。ある意味技術の進化が垣間見えるであろう。
カスタムで先頭車をキハ183系サロベツに、中間車をキハ183系0番台で組んでみた図がこちら。ある意味凸凹編成みたくなってしまってる。なお、車体断面に関してもキハ183系0番台のほうがキハ183系サロベツよりも幅狭になっていまっている。
キハ183系サロベツ(左)とキハ183系0番台(右)の連結してみた図がこちら。気動車の凸凹編成はある意味味わい深いが、キハ183系0番台もリモデリングするとカスタムで組んだときにより一層良くなるのではないかと思う。
JR北海道キハ261・283系
次に、JR北海道の最新鋭気動車特急であるキハ261系(左)と現在の気動車特急高速化の礎を築いたキハ283(右)を比較してみたもの。
これに関しては、先のキハ183系より違和感は少ないものの、モデリング的にはキハ261系のほうが実車により近い印象となっている。
上から
- キハ261系5000代 はまなす
- キハ261系1000番台
- キハ283系
の側面を比べてみた。
側面に関してはどれも大きな違和感は感じなかった(と思う)。
- キハ261系5000代 はまなす(上)
- キハ261系1000番台(下)
を上から眺めてみた図である。
同じ形式かつ同じなのに5両編成で長さが違うのが謎である。
JR東日本E233系
JR東日本の車両第一弾はE233系で比較してみる。
E233系7000番台-埼京線(左)とE233系1000番台-京浜東北線(右)を例にしてみた。最新モデルの埼京線と初期モデルの京浜東北線では、埼京線のほうがより細かいところまでモデリングされているのがわかる。
上から見てみたもの。上がE233系1000番台-京浜東北線、下がE233系7000番台-埼京線であるが、後者のほうが長さは少々長くなっている。
そして側面の比較。E233系7000番台-埼京線(上)とE233系1000番台-京浜東北線(下)である。側面を見るとやはり埼京線のほうがより実写に近いモデリングであることがわかる。クオリティーが上がってるのが見て取れる。
普通の人なら異色の帯で連結させることもないのでさほど気にしないだろうが、異色の帯で連結させる人にとっては違和感が出てくる可能性がある。
JR東日本E501・209系
JR東日本の車両第二弾は、209系顔で、E501系-常磐線(左)と209系(スカイブルー)(右)で比較してみる。
パット見は大きく変わらないように見えるが、E501系-常磐線のほうがより細かくモデリングされているのがわかる。
そして側面の比較。E501系-常磐線(上)と209系(スカイブルー)(下)である。こちらもパット見は大きく変わらないように見えるが、E501系-常磐線のほうがより細かくモデリングされているのがわかる。
JR東日本E231系500番台
JR東日本の車両第三弾は、E231系で、中央・総武緩行線(左)と山手線(右)で比較してみる。
パット見は大きく変わらないように見えるが、ライト周りが違っているのと、中央・総武緩行線のほうがより細かいモデリングがされている。
そして側面の比較。中央・総武緩行線(上)と山手線(下)である。
側面を見ると違いが明らかで、中央・総武緩行線のほうがより実車に近いモデリングであることがわかる。逆に山手線の方はどちらかというと先に取り上げた京浜東北線E233系に近い形となっているのがおわかりいただけるだろうか?
JR東日本E235系
JR東日本の車両第四弾は、E235系で、山手線(左)と横須賀線(右)で比較してみる。
パット見は大きく変わらないようにが、横須賀線のほうが気持ち顔立ちがはっきりしているように思う。
そして側面の比較。横須賀線(上)と山手線(下)である。モデリングベースではどちらも実車と比べて違和感はないものの、よりディテール面ではっきりしているのは横須賀線の方がはっきりしているように思う。
JR東日本E217・E235系グリーン車
JR東日本の車両第五弾は、側面だけであるが、横須賀線新旧車両のグリーン車を比較することにしよう。E235系(上)とE217系(下)で比較してみる。
E235系は、実車とほぼ同等のモデリングなのに対し、E217系はサロE216のみの再現となっている。なお、E217系については雰囲気重視でモデリングされていると思われる。
JR東日本E257系
JR東日本の車両第六弾は、E257系で、中央線時代(左)と東海道線現行(2000番台)(右)で比較してみる。
前面を見る限りではどちらも実車の雰囲気をよく捉えているように思う。
そして側面の比較。東海道線現行(2000番台)(上)と中央線時代(下)である。モデリングベースでは雰囲気的にどちらも実車と比べて違和感はないものの、よりディテール面ではっきりしているのは東海道線現行(2000番台)の方がはっきりしているように思う。
なお、編成全体で見ると東海道線現行(2000番台)のほうが中央線時代よりもより細かいディテールになっている。(中央線時代の方はA列車で行こう9上では、現状先頭車が非貫通のみしかない)
JR東海313系
JR東海からは313系同士で比較してみる。8000番台(左)と普通の313系(右)で比較してみると、あらかたの雰囲気はどちらも変わらないものの、細かいところを見ていくと8000番台のほうがより細かいディテールまで再現できていると思う。
上から見てみたもの。上が313系、下が313系8000番台であるが、後者のほうが長さは少々長くなっている。
そして側面の比較。8000番台(上)と普通の313系(下)である。各ディテール周りは8000番台のほうがよく表現されているものの、ドア周りに関しては普通の313系のほうが実車っぽいように思える。
JR西日本321・207系
JR西日本の車両第一弾はほぼ同一の範囲で活躍している321系(左)と207系(右)で比較してみる。
前面を見ると、おおざっぱなところはどちらも実車の雰囲気を掴んでいるように思うが、321系のほうがより細かいところまで再現できていると思う。
そして側面の比較。321系(上)と207系(下)である。側面を見ると大きく違うのは、モデリングの差である。321系に関しては実車に即してモデリングされているのに対し、207系の方は実車とは大きく異なったモデリングとなっている。
こうしてみると初期のモデリングと最新のモデリングの違和感がすごく感じられると思うとともに、モデリングの進化を感じることもできると思う。
JR西日本225・223・221系
JR西日本の車両第二弾は歴代の新快速電車で比較してみる。
225系100番台(左)と223系(中)、そして221系(右)を例にしてみた。
実車と比べるとおおまかな雰囲気はどれも掴んでいるものの、デザインが一番いいのが225系100番台、次に221系、そして223系の順という感じになると思う。(わいの個人的感想)
そして側面の比較。225系100番台(上)と223系(中)、そして221系(下)である。
実車と比べるとおおまかな雰囲気はどれも掴んでいるものの、細かいところを考えると225系100番台が一番再現できていると感じる。221・223系の場合は、細かいところを見ると実車とちょっと違う箇所が見受けられる。(なお、221・223系の先頭部に関しては初期の頃と比べると若干修正されている)
JR西日本・IRいしかわ鉄道 521系
JR西日本の車両第三弾は521系での比較をしてみる。左がJR西日本車、右がIRいしかわ鉄道に譲渡された521系となっている。IRいしかわ鉄道車ももともとはJR西日本車である。(一部は後年新造されたが)
おおざっぱに見るとそれほど変わらないように見えるが、同じ521系でも細かいところを見ると若干違っているのがおわかりいただけるだろうか?
そして側面の比較。JR西日本車(上)とIRいしかわ鉄道車(下)である。
こちらもおおざっぱに見ると変わらないように見えるが、細かいところを見ると若干モデリングに違いがあるのがわかると思う。
西日本鉄道3000形
西日本鉄道3000形同士で比較してみる。左が水都、右が通常仕様である。パット見そこまで差異はないと思われる。
そして側面の比較。水都(上)と通常仕様(下)である。側面を見ると特にドア周りのデザインが違うのがおわかりいただけるだろうか? 3000形同士(水都と通常)で併結およびカスタム編成を組むとすると若干の違和感を感じると思われる。
JR九州817・815系
JR九州の車両第一弾は電化ローカル線の2大主役である817系(左)と815系(右)で比較してみる。
どちらも大まかな雰囲気を掴んでいるが、ディテール面を考えると815系のほうが実車に近い感じがする。
そして側面の比較。817系(上)と815系(下)である。実車と比べておおまかな雰囲気でいえばどちらもよく捉えていると思うが、細かいところを見ると815系のほうがより近い感じがする。
JR九州787系
JR九州の車両第二弾は787系での比較をしてみる。36ぷらす3(左)と通常仕様(つばめ)(右)である。
実車と比べて、おおまかな雰囲気はどちらも掴んでいるものの細かいところは36ぷらす3のほうがよく表現されていると思う。
そして側面の比較。36ぷらす3(上)と通常仕様(つばめ)(下)である。
36ぷらす3のほうがより実車に即した形でモデリングされているのに対し、通常仕様の方はA9初期によくある雰囲気重視でモデリングされている印象を受ける。
参:鉄道博物館について
車両パックの発売に伴い、それぞれに追加された車両も鉄道博物館で飾れることとなった。Projectメニューから「鉄道博物館Ⅴ」(「A列車で行こう9version5.0車両キット」が対象)および「鉄道博物館Ⅵ」(「A列車で行こう9version5.0車両キット2nd」が対象)を選んで建設するとそれぞれの車両キットで追加された車両で線路上に配置した車両が飾られる。
なお、カスタム機能で作った車両を設置してもこちらには反映されないので注意する必要がある。
こちらが鉄道博物館Ⅴである。鉄道博物館Ⅳでは2両分飾ることができたが、また従前のように1両のみ飾られる形となった。
建物を囲い込むようにして車両が飾られている。
こちらが鉄道博物館Ⅵである。建物の前にズラッと並ぶような形をとっている。
四:車両キットを活用したカスタム編成実例
ここでは、ごく一部ではあるが、各車両キットを用いたカスタム編成を組んでみた例を紹介したいと思う。
JR西日本225系100番台+223系2000番台
225系100番台が加えられたことで、223系の併結運転もA9で再現できるようになった。
平時でも見られる225系+223系の併結運転を再現してみる。ここでは前より4両を225系にし、後より6両を223系にしてみた例である。
12両編成であれば・・・
- 225系4両+223系8両(併結機能使用必須)
- 225系8両+223系4両(併結機能使用必須)
- 225系6両+223系6両(併結機能使用必須)
10両編成であれば・・・
- 225系4両+223系6両(カスタム機能でも組める)
- 225系6両+223系4両(カスタム機能でも組める)
8両編成であれば、225系4両+223系4両(カスタム機能でも組める)で組むことができる。
225系と223系の連結面。225系が実車に即したモデリングとなっている都合上、A9の初期から入っている223系が浮いてしまう気はする。(途中で先頭部微修正されたとはいえ)
なお、225系は221系とも併結運転ができなくはないが、実際には営業運転実績はない。(ただし、225系を221系性能にする必要あり)
JR東海313系8000番台+211系or313系
313系8000番台が加えられたことで211系や313系などと組むことができるようになった。これによりカスタム編成のバリエーションが増える形となった。
編成例として、中央西線10両編成で、211系4両+313系8000番台+313系3両という313系8000番台をサンドイッチした形の組成である。313系8000番台が10両編成で組み込まれた場合のパターンでよくあるパターンの一つであった。
もうひとつの編成例として、313系8000番台2本の後ろに211系4両が連結されている例をあげる。これも313系8000番台が10両編成で組み込まれた場合のパターンでよくあるパターンの一つであった。
211系と313系8000番台の連結部はこんな感じ。A9初期からある211系と比べると313系8000番台のモデリングがかなりいいのもあって、211系が少々浮き気味になっている気がする。
313系8000番台と313系の連結部はこんな感じ。実際に連結させてみると、両方のドア周りのデザインが若干違うため、細かいところが気になるならちょっとつらいかなってところはあるが、雰囲気重視ならこれはこれでいいと思う。
あとは、静岡地区転属後の211系・313系と連結するのもいいと思う。
伍:車両キット導入後に気になったところなど
ここでは、車両キット導入後にわいが気になった点をいくらか列挙したいと思う。
まずは、一番話題になった313系8000番台のテクスチャバグ。車端部窓の下に側扉の下部が出てしまっているのがおわかりいただけるだろうか。
すでに、アートディンクからの予告画像で判明していたが、発売まで気づいた人はほとんどいなかったと思われる。
なお、この事象はVersion 5.00 Build 4914において改善された。
JR四国5000系(223系顔)と221系の併結シーンであるが、よく見てみると連結器の表示がない。
これに関しては、A9v3のカスタム機能実装時における223系2000番台と221系の併結シーンも上の画像のような感じになっていたが、のちのパッチで223系2000番台と221系の先頭部のモデリング変更とともに、きちんと連結器が表示されるように修正された。そう考えるなら連結器が表示されてしかるべきだと思う。
しかしながら、JR四国5000系の223系顔は223系先頭部の旧モデリングを採用しており、それを使用した先頭部連結の場合、幌付きであることが前提のため、幌付きの連結に対応していない221系などと連結するとき、連結器が表示されないパターンが発生してしまうのだ。
ちなみに、ちょっと前までJR四国5000系でカスタム編成を組む際、先頭車に関しては2階建ての5100形を必ず使用しなければならず、223系顔の5000形だけで組むことは不可能であった。けれども、今では223系顔の5000形だけを使ってカスタム編成を組むことが可能になっている。(もしかしたら最初の車両キット導入の時点でそうなってた可能性はある)
キハ183系サロベツの客用ドアをよく見てみると、乗務員室扉についている取っ手がそのままついてしまっている。
なお、アップデートパッチ Version 5.00 Build 4914においてもこの現象は改善されていない。
最後は、違和感ではなくYC01系の特徴である、車体断面の縁取り部分にLEDライトが光るのか見てみたところ、夜間になるときちんと光ることが確認された。
しかしながら、実車は昨年秋から、コロナ以降、経営が厳しく徹底的なコスト削減に取り組むために、装飾灯も点滅する事による球切れ交換費用の削減の為、点滅禁止となったそうだ。
ご時世がご時世だけに仕方がないが、まさかもうゲームでしか見られない世界になるとは誰が思ったのであろうか?
以上で、「A列車で行こう9version5.0車両キット」および「A列車で行こう9version5.0車両キット2nd」購入報告を兼ねたレビューをお伝えしました。
現在購入を検討していらっしゃる方は、この記事を見て少しでも参考にしていただければ何よりです。
わいも更に進化したA9v5を存分に使って、別作業がはかどる事を祈りつつ、今回の記事を締めくくらせて頂きます。ありがとうございました。
てか、だいぶ長くなって申し訳ねえ