52席の至福のブランチを楽しみながら、芦ヶ久保の氷柱を見に行く

こんにちは。北陸の食パンです。

2017年もそろそろ20日が経過しようというところですが、いかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は、わいの地元を走る西武鉄道のレストラン列車「52席の至福」にようやく乗ることができましたので、そのレポートと見どころをお伝えします。

さらに、ついでにあしがくぼの氷柱に寄ってきました。現地の様子を写真にとってまいりましたので、そちらもご覧頂ければ幸いです。

それでは、本題に入りましょうか。

52席の至福概要

52席の至福は、西武鉄道が2016年4月17日より運行し始めたレストラン列車である。

4000系電車1編成をレストラン列車として改造し、池袋~西武秩父駅間・西武新宿~西武秩父駅間・西武新宿~本川越駅間などを走行する団体臨時列車(募集企画型旅行)として土休日を中心に年間100日程度の運行を予定しているとのことである。

「52 席の至福」というネーミングは、定員 52 人である観光電車の中で過ごす時間の「くつろぎ」や「特別感・限定感」を表現しており、オリジナリティーにあふれた記憶に残りやすいネーミングとなっている。また、「52 席の至福」 を引き立てるためのキャッチフレーズとして、「西武 旅するレストラン」を用いており、西武鉄道で運行している観光電車であることや美味しい食事を楽しんでいただくレストラン車両ということをわかりやすく伝えているそうだ。

52席の至福のロゴマークは、「52」という数字から、当社線の代表的な観光地である「秩父」の自然をトランプの柄に見立て、電車の外装との調和を持った色づかいでデザインされている。

スペードを“水”、ダイヤを“紅葉”、クローバーは“緑”と“至福”を重ねて四つ葉に。 ハートには、お客さまと私たちの気持ちが通う空間と時間に...という想いを込めたそうだ。

52席の至福にかかわった人たちはというと・・・

52席の至福の外装・内装担当が建築家の隈研吾氏、ロゴデザイン担当が古平正義氏、ネーミング担当が谷山雅計氏、車内メロディー担当が、向谷実氏といったそうそうたるメンバーによって生まれた列車。それが、52席の至福なのだ。

さあ、概要をさらっと説明したところで、これからわいの52席の至福乗車レポートを見ていくことにしたい。

出発日の1週間前に、写真のような特製の52席の至福クリアファイルとともに、行程表・パンフレット・1日フリーきっぷ・旅行条件書などが届くシステムとなっている。

くれぐれも、出発日までに忘れたり、出発当日に忘れることのないように注意されたい。

こちらが52席の至福専用の西武鉄道1日フリーきっぷである。52席の至福に乗る当日に限り有効な切符である。もちろん、52席の至福に乗る前と乗った後でも利用できるので、これとは別に乗車券を買う必要はない。

ただし、特急レッドアローを利用する際は、特急券が必要になるほか、離れ小島である多摩川線はこれで乗ることはできないので、注意してほしい。

池袋駅7番ホームにある52席の至福の乗車口を撮影。52席の至福の乗車口は、写真にある4号車のほか、2号車からも乗車できる。

参考までに52席の至福の改造種車の写真を掲載してみることにしよう。

52席の至福となった車両は、西武秩父線を中心に活躍する4000系電車を改造したものである。

もともと4000系電車は、近郊型車両として製造されており、52席の至福に改造するにあたっても最適な車両であったといえよう。

【参考】52席の至福改造種車対象表

号車番号 1号車 2号車 3号車 4号車
使用用途 多目的車両 客席車両 キッチン車両 客席車両
旧車号 クハ4009 モハ4109 モハ4110 クハ4010
新車号 52春 52夏 52秋 52冬
設備 トイレ コート掛け・荷物置き場 バーカウンター コート掛け・荷物置き場

※1号車が飯能・西武新宿方、4号車が池袋・西武秩父・本川越方になる。

※旧車号についても、車体に表記されている。

52席の至福の車内案内

続いて、52席の至福の車内を見ていくことにする。

52席の至福は、池袋駅に10:47頃に入線する。定期特急列車の続行で入ってくる形だ。

池袋発のブランチコースの場合、10:54に発車するため、意外と時間に余裕はない。乗った後は、芦ヶ久保で30分以上停車するので、記念写真を撮るなら芦ヶ久保で撮ることをお勧めする。

乗り込む際は、クルーが赤いじゅうたんを敷き、その後、行程表をクルーに見せてから乗る形式となっている。

こんな些細なものでも、VIP感を味わうという意味ではかなり重要なことである。

車内に入り、今回座るところを記念に撮影する。

52席の至福では、4人掛け席(3~4名用)が4卓、および2人掛け席(2名用)が5卓あり、1両につき9卓26席が定員となっている。

26に2をかけると、52になる。よって、2両分の定員が52席ということになるのだ。

まずは、わいがいた4号車の客室車両から。

車内の天井は、「西川材の格子天井」となっており、実際に見てみると、本当に美しい。思わず何度も見とれてしまったぐらいである。

ちなみに、西川材とは、飯能市・日高市・毛呂山町・越生町周辺で生産されるスギ・ヒノキ材を総称したものである。

埼玉は、何もないイメージが先行してしまいがちだが、実は工業、農業から林業などの多数の分野において、ポテンシャルの高い県である。逆をいえば、マニアックな人じゃないとわからないというところだろうか・・・。

この車両は、制御車ということもあり、列車の走行音も静かなので、車内の見た目に反して、心地よい雰囲気を味わえると思う。

各卓の座席の後ろに、荷物かごが設けられているほか、客室車両の車端部には、コート掛け・荷物置き場が設置されており、コートや荷物はクルーに言えば、預けてもらえるシステムになっている。

この4号車の車体には、あしがくぼの氷柱が描かれている。

続いて、3号車のキッチン車両の様子。

ここでは、オープンキッチンにおいて料理の盛り付けなどが行われ、料理が出来上がると、クルーにより、各卓へ料理が提供される。

また、ブランチコースのデザートブッフェについてもここで行われる。

この車両の車体は、秩父連山の紅葉が描かれており、車内の天井は杉板を使用している。

オープンキッチンで壱枚撮影する。池袋の時点ですでに、アミューズの準備がされていた。おそらく、送りこみ回送のときから作業しているものと思われる。

この写真だと見えないが、オープンキッチンには3台のIHヒーターが備え付けられており、温かい料理が提供できるようになっている。

奥側はクローズドキッチンとなっており、冷蔵庫などが備え付けられている。

写真右側に写っているのが、コーヒーメーカーで、デザートブッフェのときに飲むことができる。

2号車の客室車両の様子がこちら。

天井は、「柿渋和紙の天井」となっている。実は、埼玉は首都圏随一の和紙作りが行われている県であり、主に小川町周辺で盛んに和紙が作られている。

ちなみに、車内の雰囲気は、4号車よりもこちらのほうが落ち着いている感じを受けるが、こちらの車両は電動車(電車を動かすためのモーターがついている車両のこと)のため、抵抗制御のモーターがうるさいのが気になる人もいるかもしれない。

とはいえ、この52席の至福は、常に100km/hで飛ばす列車ではないから、多少はマシなのかもしれないが。

この2号車の車体には、秩父の山の緑が描かれている。

2号車の1号車よりには、「ギャラリー」と呼ばれるスペースがあるが、何のために設置されているかは謎である。

何気にカウンターっぽいものも設置されていた。

前の写真の向かい側がこちら。なんか、デッドスペースを無理やりしつらえました感が漂っている気がした。

1号車の多目的車両の様子がこちら。(この写真は添乗係員の許可を得て撮影しています。

化粧板などは取り換えられているが、どことなく種車の雰囲気が残っている空間となっている。

様々なイベントに対応可能なスペースとなっているものの、添乗係員いわくこれまでに使われた実績はあまりないとのことである。少なくとも、52席の至福の通常運行時はほぼ使われないといっていた。

なお、1号車の後方には、多目的トイレ・男性用トイレが備え付けられているほか、52席の至福の音響を司る装置がある。

1号車の車体には、芝桜・長瀞の桜が描かれている。

52席の至福に乗ったら注目しておきたいのが、この車内銘板。52席の至福のデザインを担当した隈研吾氏ならではの意匠がこういうところにも表現されているのだ。

ここで、ちょっとネタバレになってしまって恐縮ではあるが、52席の至福のダイヤを以下に掲載しておきます。(時刻は、わいが乗った時に自ら記録したものですので、実際のダイヤと多少差異がある場合があります。)

【参考】52席の至福 ブランチコースダイヤ(池袋→西武秩父)

駅名 着時刻 発時刻 備考
池袋 10:54
東長崎 10:59 11:04 5111レ・2119レ待避
保谷 11:21 11:21 運転停車
所沢 11:33 11:38 1805レ待避/乗務員交代
仏子 12:00 12:07 2121レ・13レ待避/中線停車
飯能 12:14 12:24 乗務員交代/特急ホームに入線
東吾野 12:40 12:52  5030レ・26レ交換待ち
西吾野 13:01 13:03  5032レ交換待ち
芦ヶ久保 13:14 13:49  途中下車可能
西武秩父 13:57

※芦ヶ久保駅で途中下車可能。また、芦ヶ久保で52席の至福の旅を終了することもできる。

※このダイヤは2016年3月ダイヤ改正時(設定当時)のダイヤです。現在では、若干時刻が変動してますのでご了承ください。

52席の至福の料理を食べてみる

ここから、いよいよ52席の至福の真骨頂ともいえる料理について取り扱う。

後述の通り、料理は期間ごとに変わるので、あくまでも参考程度に見ていただければ幸いである(2017年3月まではこの通りです)。

卓上には、おしぼり・紙ナプキン・パン用の皿・メニュー・コースターなどがあらかじめ用意されている。

卓上のコースターは持ち帰り可能なので、52席の至福に乗った記念として、是非とも持ち帰ってみてはいかがだろうか?

なお、コースターはゴム製なので、末永く使えるものになってます。

ちなみに、わいはほかに紙ナプキンとメニューはしっかりと持ち帰りましたとさw

フォーク・ナイフ・スプーンの柄の部分にも52席の至福のロゴマークがかかれていた。

ブランチコースのメニューを開けてみた写真がこちら。

今回の担当は、Ostu(オストゥ)オーナーシェフの宮根正人氏監修によるコースとなっている。(参考までに、3月までのブランチコースは氏のコースである)

氏は、イタリアンシェフで、イタリアにも修業した実績があり、Ostu(オストゥ)のオーナーシェフ就任後は、北イタリア・ピエモンテ州の現地の味を忠実に伝えている。

料理については、後程詳しくお伝えすることにしよう。

ちなみに、52席の至福のメニューは3ヶ月ごとに変わるシステムになっている。

要は、1~3月・4~6月・7~9月・10~12月の4タームに分かれる形で、ブランチおよびディナーの料理が提供されるということであり、ブランチ・ディナー両方で1年に8通りの料理が提供されるということになるのだ。

メニューの裏には、ドリンクメニューが掲載されている。ソフトドリンクは無料で飲めるが、アルコール類は52席の至福の料金とは別料金となっている。

精算は、ドリンクのラストオーダー終了後に、クルーが各テーブルを回って、精算という形になる。精算の際は、現金もしくはICカードでの支払いとなる。

ちなみに、今回わいは、赤ワイン2種類とハードシードルをいただいた。わい的には赤ワインのフォルタンが一番うまかった。

【アミューズ】ヴィテッロ トンナート~深谷牛のローストビーフ ツナソース

イタリアのピエモンテで就業した宮根シェフがお届けする自信のアミューズがこちら。

「ヴィテッロ トンナート」とは、ピエモンテの代表的な料理で、牛肉のしきんぼうと呼ばれる外ももの内側の部位を使ったローストビーフにケッパーとアンチョビがアクセントになったツナのソースを添えた伝統料理だそう。

赤身でも程よく脂がのっているしきんぼうと、独特のコクのあるツナソースを一緒に食べることで、深谷牛の旨みが存分に味わえるといううたい文句であった。

実際に食べてみたところ、ローストビーフとツナソースの相性が抜群で、ついついワインも進んでしまうぐらいおいしかった。

【地粉パン】

アミューズの後には、地粉パンが各卓に配られる。

そのまま食べてもよし、後にくるラヴィオリのセージバターソースにつけてもよし。ただし、おかわりはできないのであしからず。

【パスタ】サツマイモラヴィオリ セージバターソース

本来は、前菜のあとにくるはずですが、この日は都合により前菜より先にきました。もしかしたら、パンがくるタイミングに合わせている可能性もあり得るが・・・。

さて、宮根氏が52席の至福のために考えたパスタがこちら。皮ごと焼き上げ、甘みを凝縮したサツマイモとリンゴを絶妙のバランスであわせ、ラヴィオリに詰め込んだ逸品である。

そして、ソースは発酵バターにセージの香りをうつしたシンプルなもの。最後に添えられた細かく砕いたアマレッティ(イタリアのお菓子)が楽しい食感を演出しているとのこと。

見た目はいかにも素朴に見えますが、実際に食べてみると、舌にじんわりとした旨味が広がって、意外性を突かれた感じがしました。ラヴィオリの中のサツマイモとリンゴの絶妙な甘さがよかったです。

氏の得意なピエモンテ料理の神髄を感じさせていただきました。

【前菜】トリュフの薫りをまとった 玉ねぎのオーブン焼き

パスタの後に前菜が登場。玉ねぎが丸ごと出てきます。この玉ねぎの器もオーブンでじっくりと焼き上げたそうだ。

さて、ふたをあけてみますか。

ふたを開けるとこんな感じになっている。

中は、贅沢に敷き詰められた薫り高い黒トリュフ、その下には粗めの豚挽肉とフェンネルシードを炒め、さらにグラナパダーノチーズがアクセントのベシャメルソースをあわせた詰め物がぎっしり詰まっているとのこと。

実際の料理を見ると、事前にあった写真よりもトリュフが少ない気がするが・・・そこは目をつむっておきますか。

実際に食べてみると、これもまたおいしい。外観も驚き、中身も驚きという具合に二重のサプライズを体感しました。なお、わいは中身だけではなく玉ねぎの部分もしっかりといただきました。ぶっちゃけ、無理に食べる必要はありませんが、成り行きで食べてしまいましたとさw

ちなみに、玉ねぎの下には飾りの岩塩が敷き詰められていました。

【メイン】骨付き豚肉のトロトロ煮込み レンズ豆添え

最後にメインディッシュの登場。

「料理に余計な装飾は要らない」という考えを凝縮したのがこの逸品である。

骨付きの豚肉をゆっくりと時間をかけ、野菜と白ワインの旨みをまとわせながら柔らかくなるまで煮込んだものだそう。そして、骨付き豚肉の下に添えたのは、優しく茹で上げたレンズ豆にトマトソースをからめたものとのことである。

一般的なレストランに行くと、骨付き肉をナイフでばらすのに、固くて苦労することがままあるが、この料理に関してはそういうことが一切なく、ナイフですんなりとばらせるので、そこがまた好印象を受けました。

また、肉を食べたときも、かむごとにとろけるような感触がして、久々に柔らかい肉を食ったという感じがしました。

【デザートブッフェ】

メインの料理の提供後、しばらくすると3号車のキッチン車両のカウンターで、デザートブッフェが行われる。

デザートブッフェは、セルフサービスである。要するに、皿をとった後、ケーキ・パイ・ムース・アイスなどの6種類から、好きなものをとって、自席にもっていく仕組みとなっている。

デザートが並んでいる横では、飲み物が提供される。ラインナップは、紅茶(ホットは「よこぜのおいしい紅茶」らしい)・コーヒー/カフェラテ/カプチーノとなっている。

デザートブッフェと飲み物の提供は、芦ヶ久保到着前までなので、取り損ねには注意されたい。

その他:52席の至福ギャラリー

その他注目したところをいくつかあげてみることにする。

各卓の下には充電用コンセントも設置。携帯やタブレットの充電もお構いなしにできます。

メインの料理の後に、クルーからのメッセージカードと乗車記念のカードが各卓に届けられる。

こういったところにも、さりげない心遣いがあるように思えた。

なお、乗車記念のカードの裏面にQRコードがあり、読み取ると、アンケート専用ページに飛ぶようになっている。

シャッタータイミングが遅れてしまったが、主に小手指以遠で、西武鉄道の駅員や乗務員などが旗を振って、52席の至福を見送る風景を見ることができる。

特に飯能駅では、駅員が到着・出発時にびしっと敬礼をしている姿を見ることができるので、ある意味必見ものだ。

すでに酔っぱらった状態ではあるが、小手指車両基地の様子を撮る。

写真中央に写っている銀色の車両が、今年からデビューする40000系新型通勤電車だ。先日、座席指定制列車の「S-TRAIN」が春から走るというプレスリリースが発表されたが、その列車にこの電車が充当されることとなる。

芦ヶ久保で52席の至福から降りる

前述の通り、52席の至福は芦ヶ久保で30分以上停車する。その間に記念撮影するのもよし、途中下車して道の駅に立ち寄るのもよしという具合に、ゆっくりと52席の至福を撮影できる貴重なスポットとなっている。

ちなみに、停車中は記念乗車ボードを持ったクルーがホーム上にいるので、声をかければ記念撮影もしてくれる。

乗車当日は、正丸トンネルに入るまでは、雪の気配すらなかったが、トンネルを抜けた後は、多少ではあるが、雪が積もっていた。

やはり、正丸トンネルを境に世界が違うんだなあと実感(ぉ

52席の至福のロゴマークはトイレがある1号車の車端部にあるので、これも記念に撮影しておこう。(池袋では停車ホームの都合上、撮れません)

このほかにも、乗務員室後ろにロゴマークがかかれている。

あしがくぼの氷柱

52席の至福は、西武秩父駅まで運行するが、今回はあしがくぼの氷柱を見に行く関係上、芦ヶ久保で52席の至福から降りて、氷柱の場所へと向かう。

なお、わいは、氷柱のところに行くまでに、激しくグロッキーな状態(だいたい調子に乗って酒を飲みまくるせい)に陥っており、(表現上自粛)を繰り返して、なんとか頭痛程度におさまったところで、少しは楽になった。

てか、酒飲んでくそ寒い世界に放り出されたら、そりゃ余計に体の制御ききませんわなw なお、(表現上自粛)を催しましたが、人様に迷惑にならない程度のレベルで済んでます。はい。

それでは、あしがくぼの氷柱現地で撮った写真をいくらかご覧頂くことにしよう。

芦ヶ久保駅から10分ほど歩くと、あしがくぼの氷柱の場所にたどり着く。中学生以上は、環境整備協力金として200円の入場料を払って入ることができる。

あしがくぼの氷柱は、山の傾斜を利用して沢水を蒔いたもので、秩父路三大氷柱のひとつとして数えられている。

毎年1月上旬〜2月下旬、兵ノ沢(ひょうのさわ)地域において、地元の人たちに手により造りだされており、幅125m以上もの大きな氷柱をいろいろな角度から見ることができる。

氷柱会場の一番上では、ストーブが焚かれているほか、温かい芦ヶ久保産の紅茶や甘酒を1杯無料で飲むことができる(入場時に引換券が渡されるので、それを渡せばOK)。

また、あしがくぼの氷柱期間中の金曜~日曜の日没~20:00まではライトアップも行われている。

ちなみに、あしがくぼの氷柱は、2014年から始まったもので、歴史は浅いものの、冬の秩父路の新しい観光名所として、年を追うごとに話題となっているようである。

川沿いにある氷柱も、木の枝にきれいに氷をまとっており、なかなか美しいものである。ライトアップしたときの様子もいつか撮ってみたいところ。

さわれる氷柱の付近の様子がこちら。

大小様々な氷柱が連なる姿は圧巻である。写真の上部にあるつづら折りを登れば上に行くことができる。

あしがくぼの氷柱会場から、トンネルから出てきた52席の至福を撮る。

52席の至福の4号車は、あしがくぼの氷柱が描かれているので、絵的な意味で氷柱期間中はここで撮るのがベストかなと思ったりする。

ただし、場所が場所だけに、日は当たらないので、ホワイトバランスなどを使用したり、絞りなどの設定を変えるなどしたほうがいいだろう。

氷柱会場の山中から4000系電車を撮影する。

電車から氷柱会場を眺めるときは、芦ヶ久保駅から西武秩父方向に向かって1つ目のトンネルと2つ目のトンネルの間の山側と覚えておけばいい。

金~日曜のライトアップ時は、電車の減速運転がされるので、是非とも電車の中からチェックしておきたいところである。

氷柱会場の頂上には、鳳凰の氷像が展示されていた。朝の情報番組でも取り上げられたらしい。

つづら折りの上から氷柱を眺める。水を撒いて氷柱を作るにしても、山の斜面の氷柱を作り上げるのは並大抵のことではないと思われる。

氷柱を作り上げる地元の方々にただただ感謝したいところだ。


というわけで、52席の至福乗車レポートならびにあしがくぼの氷柱レポートをお伝えしました。

今回、52席の至福に乗ったわけですが、また乗りたいですね。

一応、最後にいくらか感想を並べておきたいと思います。

都心からも手軽に乗れるレストラン列車

値段のことを考えると「手軽に」というのは、語弊があるかもしれません。けれども、これまでに登場したレストラン列車は、地方に行かないと乗れないというのが、首都圏住民にとってはネックであると思います。

しかし、昨年から西武鉄道がレストラン列車を走らせたことで、池袋や新宿といった都心と観光スポットのある秩父や川越などを結んでいること、そして(都心基準ですが)完全な日帰り圏内でレストラン列車を楽しめるという点で、西武鉄道は革命を起こしてくれたと思います。

2008年以降、攻めの姿勢を見せている西武鉄道ならではの魅力が、今回の52席の至福でより一層際立っているように思えました。

今回のブランチコースに乗った人たちは、沿線外の人が圧倒的に多い印象でした。今後も、西武沿線外の人に魅力を与える52席の至福の活躍に期待したいものです。

沿線ビュースポットの魅力には欠けるが・・・

西武鉄道に関していえば、はっきり言ってしまうと、沿線におけるビュースポットはほぼないといって差し支えありません。

けれども、池袋線の複々線区間などで、特急レッドアローや快速急行や急行などがガンガン飛ばす区間を、52席の至福はそこそこのスピード(だいたい時速70km/hくらい)で走ります。

普段は何気なく過ぎ去ってしまう景色も、普段より遅いスピードで走ることにより、風景を眺めていると、もしかしたら新たな発見があるかもしれません。

まあ、52席の至福はただの観光列車ではなく、レストラン列車という性格が強いことから、沿線風景云々は気にしなくてもいいかもしれません。

わいも、西武鉄道の沿線住まいではありますが、普段の列車に乗ってるときと52席の至福に乗ってる時では、やはり後者のほうが風情を感じました。

多目的車両の有効活用を望む・・・

先ほども述べた通り、1号車の多目的車両は平時の運行で使う機会はほとんどないようです。

乗車時間が2時間半~3時間という間では、なかなか厳しいものがあるかもしれませんが、何かしらの車内イベントを催すなど、もう少し有効活用してもいいのではと思いました。なんか今のままではもったいない・・・。

機会があればディナーコースも

今度は、あえてディナーコースで乗りたいですね。ディナーコースは、ブランチコースよりも料理が豪華ですし、お土産もつくそうなので、また違った感想が得られると思っております。


では、今回の旅のすすめは以上になります。お読みいただきありがとうございました。


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