【アイモバリアルグルメツアー】江別/石狩エリアの北海道郷土料理石狩鍋を喰らう

こんにちは。北陸の食パンです。

12月もいよいよ半ばに差し掛かりまして、なんだかんだでまもなく2020年も終わりにさしかかろうとしております。そろそろ年末のまとめ記事も考えなきゃというところですね。

なお、年末まで非常に忙しい日々を過ごすことが決定しているため、もう年内は遠出なし。休日はおとなしく家で過ごしてブログ書いたりしていきたいところです。

さて、今回は「アイモバリアルグルメツアー」第四拾六弾の記事をお送りします。内容ですけれども、江別/石狩エリアの「石狩鍋」を食べるために現地に行ってきました。

それでは、早速本題に入りましょう。

アイモバにおける江別/石狩エリアの石狩鍋の説明文は「鮭を使った北海道の郷土料理。寒さも吹き飛ぶ温かさです。体力が少し回復します。」と書いてありました。

石狩鍋は、北海道の郷土料理としておなじみで、石狩市がその発祥の地です。石狩市は、北海道の道庁所在地である札幌市のちょうど北に位置します。

石狩市には、北海道随一の大河である石狩川の河口を擁しており、その石狩川は昔より鮭が有名な川として知られています。江戸時代からサケ漁が盛んにおこなわれていたそうで、秋になると産卵時に遡上する石狩川で鮭が多く獲れるのだそうです。(もっとも江戸時代の石狩市周辺はアイヌ民族が生活していた地でもありましたが・・・)

石狩鍋は、もともと明治時代に地元の漁師賄い料理として味噌汁の中に鮭のぶつ切りやアラ、野菜などを入れて食べていたのだそうで、それを世に送り出したのが1880年創業の割烹「金大亭」と言われています。

また、昭和20年代ごろ(ちょうど戦後のころ)には、石狩市のサケの地びき網漁が『北海道の水産業の象徴』として注目され、サケ漁を見に観光客が押し寄せたそうで、その際に待つ観光客に「石狩鍋」を振る舞ったところ、美味しいと評判になり、全国的に知られるようになったといわれています。

現在では、家庭料理としても定番となっているほか、石狩市が独自で「石狩鍋」を提供する店舗を増やすため2007年に「石狩鍋復活プロジェクト」を発足し、「石狩鍋」で町おこしを目指す「あき味の会」が設立され、毎年9月15日を石狩鍋記念日(2008年に日本記念日協会登録されています)と制定しPRを行なっています。

ちなみに、9月15日を記念日として制定した理由は、石狩地方でサケが漁獲される時期であり、9と15を「食いに行こう」、「食いごろ」と読む語呂合わせからなのだそうです。

そういえば、この石狩鍋についてはツイートしてませんでしたね。ということで、もし、ツイートしてたら、おそらくこういうツイートをしていただろうという文章を即興で書いてみました。

「第●●回目は江別/石狩エリアの石狩鍋。サケ漁がかつてから盛んだった石狩市発祥の鍋で昆布出汁を取った白味噌仕立ての汁に鮭の身や骨などのアラと豆腐に野菜を煮込んだ鍋は、今では北海道の郷土料理の一つとしての地位を確立しています。

たぶん、これでimas505iタグ・アイモバリアルグルメツアータグ、画像を添えれば140文字以内になるんじゃないですかね。きっと。(旧Twitter基準だと文章だけで117文字が限界ですので・・・。それにハッシュタグと画像のURLの文字数を加算して140文字って感じです)

いつも通りのお約束ですけれども、このブログにおけるリアルグルメツアーの紹介順は相変わらずランダムなので、そこのところはよろしくです。


壱:石狩鍋を食らう(本編)

(取材したのは2020年11月です)

Go To トラベルの波に乗るべく、9月下旬に11月上旬の3連休を使って北海道行きを決定。初日に新千歳空港に到着後、札幌に向かい、レンタカーを借りて、新十津川・留萌・増毛を経由して、石狩鍋の本場石狩市に入りました。

15:30過ぎに今回の舞台へ到着したものの、中休みの時間帯についてしまった(おそらく昨今の事情で閑散時間帯を閉めているものと思われる)ため、石狩灯台付近で仮眠後、中休み明け15分前くらいに再び舞い戻るのでありました。

というわけで、今回は料理民宿「やまたま」に併設しているレストランである「北の味いしかり亭」にお邪魔しました。日没直後ということで写真がだいぶ暗いですけれども、外観はまさに民宿っぽい感じがします。

この写真を撮る前に石狩川の方にも行ってみましたが、大きい川でさすがは北海道一の川だなと感じました。石狩川は、社会科(地理)の授業で絶対聞いたことがあるであろう川ですね。日没直後ではありますけれども、石狩川を見て少し黄昏ておりましたw

店の前に戻った後、外でちょっと寒い中待っていましたら、女将さんから声をかけられまして店内に入って大丈夫とのことですので、少し早いですが店内に入ることにします。

「北の味いしかり亭」の店内はこんな感じです。きた時期および時間帯が時間帯なだけで、わい以外誰もいなかったですけれども、後から地元民と思しき人たちがちょこちょこ入っていました。あえて言葉にするならば、地元民も観光客もどちらもwelcomeという雰囲気の街中の食堂というような感じですかね。そう思うのは、壁紙にあるように白系の内装が効いているのかなあって思います。

ちなみに、石狩鍋以外のメニューは入り口付近にある食券であらかじめ買ってから注文する方式のようです。麺類、定食のほか、石狩湾でとれた新鮮魚介類の料理も提供しているようです。モットーとしては、「地産地消」にこだわり、石狩の豊かな自然が生み出した野菜や果物、肉、魚介類などを生かした料理を提供するということらしいです。

他のメニューもいくらか撮ろうかと思いましたが、寝不足による疲労(仕事終わって寝ずに渡道したため)と今回のメインが思ったより早く来ちゃったので、うっかり撮り忘れてしまいました・・・。

そういえば、テレビでは夕方のニュースがちょうど流れていまして、道内の新型コロナウイルス感染者が急に増えたと報道されていまして、わい以外誰もいないのも相まり、ちょっと物々しい感じになってましたね。これから札幌に戻るというのに肩身が狭い思いをしてました・・・。

さて、思ったより早く石狩鍋が出て来ました。前日にあらかじめ連絡を入れていたこともあるでしょうが、10分くらいは余裕で待つものかと思ってましたのでびっくりしちゃいましたね。鮭を捌くのだって手間かかるので、中休み前から仕込んでたと思われます。

それでは、出て来た石狩鍋定食ですけれども左上から・・・

  • 石狩鍋(今回のメイン)
  • いくら
  • 玉子焼き
  • ご飯
  • 漬物
  • 山椒

といった感じで、定食メニューとしてはオーソドックスな感じであります。

あとは鮭の骨入れがついてますね。

こちらが石狩鍋です。

鮭の身やなどのアラ豆腐に野菜(メインであるタマネギキャベツ長ネギのほか、ダイコンシイタケニンジン・ツキコンニャクなどを入れることもある)を昆布出汁を取った白味噌仕立ての汁で煮込んだ料理が石狩鍋の定義とされています。

また、汁へ酒粕を加えたり、バター牛乳などを隠し味に使う場合もあるそうです。最後に山椒の実か粉をふりかけて食べるのが、石狩鍋の真骨頂と言われています。

それにしても、豪快に鮭の身がぶつ切りになっているところを見ると、いかにも豪快で美味しそうな雰囲気を醸し出してますね。

店によってコンロの上に鍋を乗せて調理する方式と、あらかじめある程度調理した状態で出てくる方式とありますが、今回訪れた「北の味いしかり亭」は後者の方式を採用しているみたいです。

さて、実際に山椒をいくらか鍋にふりかけてから食べると、味噌仕立ての汁が身体を温めてくれて、味噌の味が染み渡った野菜も美味しく、そして鮭も本場というだけあって、いつも食べている鮭よりも美味しく感じました。1人前でも思ったよりボリュームがありました。それにしても朝・昼ろくに食べずにここまでやってきた甲斐がありましたね。

石狩鍋の右側に鮭の卵であるいくらといくらの下には石狩鍋に重要なものである山椒の粉が添えられております。

石狩鍋になぜ山椒が重要なのかというと、魚の臭みや味噌臭さを抑え、うま味(コクともいう)を引き出すためなのだそうです。女将さんが石狩鍋を持って来てくださった時に、「山椒かけて食べるのが本場の石狩鍋です」とおっしゃっていたことからも、山椒はなくてはならない存在だということが伺えます。

もし、家で石狩鍋を食べる際も山椒を忘れずにかけてくださいね。

そして、いくらです。本場のいくらは本当に美味しいですよ。今回訪れた「北の味いしかり亭」でのいくらの食べ方としては・・・

  • そのまま食べる
  • ご飯の上に乗せていくらごはんにする
  • 石狩鍋のトッピングに使って華を持たせる

というように選ぶことができます。あえて別皿に乗せて食べ方を選べるという点ではポイントが高いです。今回はいくらごはんとしていただきました。

ちょっと食いかけで申し訳ないですが、鮭の身の他にあらも使っている証拠ということで一つ。鮭の目玉が見えていることから頭の部分ですね。鮭のあらもなかなか美味しいです。(わいは身もあらも好んで食べるタイプですが)

石狩鍋の特徴を伝えるために撮影させていただいたので、その辺はどうかご勘弁ください。

そして、無事に完食。本場の石狩鍋を食べられて満足でした。ごちそうさまでした。


弐:現地で石狩鍋を食べに行こう! 石狩鍋ガイド(心得)

さて、今度は現地で石狩鍋を食べたいと思った方々に、わいからいくらかアドバイスみたいなものを出したいと思います。というか、これから述べることをあらかじめ知っておかないと現地で石狩鍋食べられないということにもなりかねません。ですので、このコーナーで色々と解説したいと思います。

(知っておきたいことその壱)石狩鍋は当日いきなり食べられない?

まず、一つ目は・・・

石狩鍋は当日いきなり食べられない

ということです。

おそらく、鮭の仕込みや仕入れの都合があるのでしょうが、一般の居酒屋の鍋料理みたいに当日店に行って「石狩鍋ください」って言っても用意されません。

では、どうすればいいかというと原則前日まで(店によっては3日前までというところもあり)に電話で予約を入れる必要があります。

ですから、石狩鍋を食べたいと思ったらあらかじめ店に連絡を入れる。これが鉄則です。

(知っておきたいことその弐)石狩鍋は何人前から食べられる?

鍋物といいますと、一人前から用意してくれる場合もあれば、2人以上いないと用意できないという場合もあります。

石狩鍋の場合は、結論から言えば・・・

だいたいの店は2人前からが多い

ということです。

もちろん、今回紹介した「北の味いしかり亭」みたいに1名から用意してくれる店もありますが、そんなに多くはありません。ですから、電話で問い合わせの際に何人前から用意してくれるかは必ず確認しておきましょう。

また、店によっては3〜4人前からのところもありますので注意が必要です。

(知っておきたいことその参)石狩鍋はどの時期に食べられる?

石狩鍋は、鍋物ですのでやはり晩秋から冬じゃないと食べられないイメージがありますが、実際のところはどうなんでしょうか?

結論から言えば・・・

実は通年食べられる

そうです。

なお、店によっては晩秋〜冬のシーズンしか食べられなかったり、逆に冬期は休業で食べられないパターンなどありますので、問い合わせの際確認しておいたほうがいいでしょう。

(おまけ)石狩鍋のレシピ

最後に、石狩鍋のレシピを簡単に説明しておきたいと思います。

石狩市には「金大亭」、「あいはら」という石狩鍋の老舗が2店あります。(ただし、「あいはら」は2020年現在営業してないです

各店のレシピは下記のとおりとなっており、基本的には同じなのですが違いは、「金大亭」が春菊、竹の子を加えることです。

【金大亭】

<材料>

だし昆布・玉ネギ・キャベツ・竹の子・ツキコンニャク・白味噌・鮭のアラ(頭、中骨)・身(身の厚い部分)・長ネギ・豆腐・春菊・いくら・山椒の粉

<下拵え>

玉ネギはくし切り、キャベツは一口大に切り、竹の子はタテに薄くスライスする。
長ネギは斜め切り、豆腐はサイコロ切りにする。鮭の頭、中骨はぶつ切り、身は食べやすい大きさに切る。

<作り方>

  1. 鍋に昆布を敷き、だし昆布、玉ネギ、キャベツ、竹の子、ツキコンニャクを入れて火にかける。
  2. 沸騰してきたら、昆布を取り出し、味噌を溶かす。
  3. 鮭の頭、中骨、身の順に入れ、長ネギ、豆腐を入れて沸騰するまで待つ。
  4. 沸騰したら、春菊を加え、彩りにいくらを散らし、山椒の粉をパッパッパと3ふり程度ふって出来上がり。

【あいはら】

<材料>

だし昆布、玉ネギ、キャベツ、ツキコンニャク・白味噌、鮭のアラ(頭、中骨)・身(身の厚い部分)、長ネギ、豆腐、いくら、山椒の粉

<下拵え>

玉ネギはくし切り、キャベツは一口大に切る。
長ネギは斜め切り、豆腐はサイコロ切りにする。鮭の頭、中骨はぶつ切り、身は食べやすい大きさに切る。

<作り方>

  1. 鍋に水約八合を入れ、コンブ・キャベツ・ツキコンニャクを入れて煮る。
  2. 沸騰したらタマネギを入れる。
  3. 鮭を水荒いし、水をよく切って、ミソ・鮭を入れて煮る。
  4. 鮭が煮えたころに長ねぎを入れ、煮ながらアクをすくう。
  5. 豆腐を適当な大きさに切り入れる。
  6. 火を止めて生すじ子をちらし、粉サンショウをちらして食べる。

粉サンショウを入れた後は、サンショウの苦みが出るので火にかけない。

この写真は、石狩鍋の発祥の店と言われる「金大亭」の外観です。石狩市についた頃に撮影しました。

今回は一人で来た関係上、こちらに立ち寄ることはできませんでしたが、誰かと一緒に行った時には是非とも立ち寄りたいところです。もし行ったときは番外編で特集組むかもしれません。はい。


ということで、アイモバリアルグルメツアー第四拾六回目、江別/石狩エリアの「石狩鍋」のレポートをお伝えしました。

今回、石狩鍋を持って来た理由としましては、当日ツイートした際にフォロワー諸氏から意外と反応が多かったんですよね。まあ、そんなことで当初計画していた順序を入れ替える形にしました。また、季節も今は冬ですからちょうど良かったのかななどと思います。

なお、今回の記事ではただのレポートの他に、石狩鍋を現地で食べる際の心得も付属させていただきましたので、もし現地で食べに行こうと思った方は参考にしていただければと思います。

さて、次回のアイモバリアルグルメツアーは、また遠くに飛んで神戸西区エリアのアイテムを取り上げたいと思います。今年最後のグルメツアー記事になるか、忙しすぎて書けなかったら来年になってしまうかもですけど・・・。

あまり過度な期待はなさらずにお待ちくださいね。


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